癌になっちゃった

しばらく書いてなかったけど、おいらには4人のじじばばがいる。

おいらはじいちゃんばあちゃんにとても愛されて育った。
みんな近くに住んでるし、仲が良い。


マサじいがね。　→このじいちゃん。

肺癌になってしまった。


姉の病院で診察を受けたので、状況がとても詳しくわかっている。
すぐにどうこう、というものではなく、
検診として受けたCTの結果、発見された。
（詳しく書くとややこしいんだけど、前立腺癌が前からあって、
それはホルモン治療でものすごく良くなってて、
それを確認するためにCTを取ったという経緯。
なんでついでに肺までとったのかは不明）


年齢から考えても、癌の進行は遅いだろうし、
痛みがあるわけでもないから、うまく付き合っていこう、となった。


あいざぁ母は、妊婦には刺激が強いからと、
おいらには内緒にするつもりだったけれど、
姉が独断で教えてくれた。（後でかなり叱られたらしい）

姉の考え方としては、
この癌で死ぬことになったとしても、
その頃にはもう寿命と考えてもいい年齢だから
おいらがショックを受けるような話ではない、ということらしい。

聞いた時はやはりショックだったけれど、
いつかはやってくることだから。
それなりに受け止められた。




その一週間後。

キクばあちゃんにも癌が見つかった。　→このばあちゃん


こちらは、そんな悠長な話ではない。
余命三ヶ月の宣告を受けてしまった。

そもそも、腹部痛を訴えての検査だった。
姉は専門分野ではないけれど、場所と痛みの内容から
かなりやばいと判断し、すぐに検査を受けさせたのだ。


進行を遅らせる抗癌剤治療を始めることになったが、
主治医からは、おそらく、半年はもたないだろう、とのこと。
しかし姉は「2年もつケースもある」と言う。

医師の診断より長くもつケースでは
何か目標となるものが大切らしい。

例えば孫の結婚式に絶対出るのだ、とか。

「だからね、あいざぁ、あんたの仕事は子供を無事生むことだよ。
おばあちゃん、ひ孫をとっても楽しみにしてるんだから」


ここ数日、チケットを探しまくり、
4月末に日本に帰る航空券を押さえた。
本当は5月末に帰るつもりで、予約も終わっていたけれど
少しでも長くばあちゃんといたいから。

すぐ帰ってもよかったんだけど、
生まれた赤ん坊と長くいられることも重要だと思って、
この時期に決めた。
なんせ、VISAの関係で、半年しか日本にはいられないから。


もし抗癌剤治療で入院するなら、おいらが一番身軽に動ける。
仕事を持ってる親や姉、妹の代わりに
でかい腹ではあるが、おいらが同行しようと思ってる。




おいら、本当に子供なんてほしくなかった。
でもマンジロウの反応とか、周囲の喜びっぷりを見て、
妊娠してよかったなって思ってた。

だけど今回のことで、
本当に本当に、おなかの子に感謝した。

まるで神様が融通してくれたみたいだ。
死に目に逢えるかどうかは、おいらにとって重要ではなく、
生きている間に、どれだけのことができるか、が大切だ。

だからばあちゃんと一緒にいられて
きっとひ孫も抱いてもらえることが、すごく嬉しい。
よくぞ今ここで宿ってくれた、と腹の子を褒めたい。


考えてみれば、なんでできたのか本当に謎だったけど
無神論者のおいらでさえ
神様の存在を考えたくなるくらいだ。
完璧すぎるお膳立てじゃないか、これは。



ばあちゃんの話は、じいちゃんとは深刻さが違う。
家族会議でおいらには知らせないことになったらしい。

しかし姉と妹が話し合い、
もし自分たちだったら、絶対知りたいはずだ、ということで
おいらに連絡をくれた。

おかげでおいらは早く日本に帰ることができる。


じいちゃんばあちゃんが4人もいるのだから
おいらだってある程度の心積もりはできていた。
でもやっぱりショックだった。
泣いたし、一日何も出来なかった。

ブログもしばらく滞ったし。



だけど今は、自分がすごくラッキーだってわかったから
もう大丈夫。
やるべきことははっきりしてる。
気持ちも明るくなって、バカ話もできる。

癌と戦うのはばあちゃんだけど
おいらたちも戦うのだ。見えない不安と。
失うという恐ろしい不安と。

絶対に負けるもんか。







　　
そういうわけで、おいらはとても元気です。ばあちゃんも、家族も落ち込んでいません。つーか、すでに忘れられぎみのじいちゃんが、ちょっとかわいそう。

年金特別便

みなさんのところには年金特別便、来ましたか？
おいらのはマンジロウの実家に届いてるらしいの。
オカアサマから直々に電話がありましたが、
おいらの不払いばっかり記録を見られるのは気まずいので
帰国するまで放置しておいてくれるようお願いしたばかり。


おいらの実家に届くと思ってたら、
そうか、おいら今マンジロウの年金に入ってるから、
そっちに行っちゃうんだねえ。

日ごろ気にしてないけど、妻なんだわね。



多分、この特別便って、不払いの記録が実は払ってました的な
年金額アップのお知らせなんでしょ？

もしくは現行維持か。
この不祥事で下げる、なんて連絡なわけないよね。



と思ってたらば。


じいちゃんのところに来た連絡は。　→じいちゃんについては詳しくはこちらで


「このたび、戦前の年金の記録が見つかりました。

それによって、あなたの給与額の平均が下がることになり、

つきましては、現行の年金額が減額されます。

詳しい金額につきましては、

コンピューター計算ができないため、全て手計算で行っている関係上

相当な時間が必要になるため、後日ご連絡いたします。

当方といたしましては

戦前の年金について放棄くださることをお勧めいたします。

そうすればこちらも手計算の必要がございません」



あいざぁ母の話によると、こういう内容だったそうな。


……、なんで下がるの？
払い込み済み金額が上がるのに、なんで下がるの？


詐欺？


どの角度から考えても全部詐欺くさい。



　　
年金特別便とか手計算とかやめちゃって、とりあえず全額年金払っちゃった方が、実は安上がりなんじゃないの？

じいちゃんの武勇伝

おいらが風邪でダウンしていた日。

じいちゃんが肺炎で入院してた（後で知った）。
このじいちゃんは、電話騒動の方。→詳しくはコチラ。


「なんですぐ教えてくれへんかったんよ！」
と怒ったおいらに、母は歯切れが悪い。


「うーん、なんか、あほらしくってね…」




(-"-;)

あほらしい？
じいちゃんが肺炎になったのに？



よーくよく聞いてみると、ええ、確かにちょっとあほらしい理由でした。



じいちゃんは夏ばてで、ずっと調子が悪かったらしい。
先生に血液検査してもらって、
なんか悪い数値が出た。

じいちゃんは「癌かも…」と思った。

お年寄りっちゅーのは、なんかとにかく癌になりたいものらしい。
少なくともあいざぁ家では、みんなすぐ癌だと言い出す。
→詳しくはコチラ



じいちゃんは考えた。
ずっと夏ばてだと思っていたが、
癌なのかもしれない。（実際は夏ばて）
癌であれば全てに納得がいく。

次に病院にいったら、「ご家族の方と話したいんですが」
といわれるかもしれない。
いいや、自分が知らないだけで、
もうすでに娘（あいざぁ母）が呼ばれているかもしれない。


そうか！
だからこの間の木曜日、突然やってきたのか！
（実際は用事があって近くに来たついでだった）


いかん！
わしが死んだら、ばーさんはどうなる！
ばーさんは足が痛いから、一人でスーパーに行けない。
わしは電動車いす（というか、じいちゃん愛用のスクーター）がある。
しかしこれはばーさんには難しい。


ばーさんはスーパーにもいけず、
飢え死にしてしまうかもしれない…



よし！
わしが入院する前に
ばーさんに簡単なスクーターを買うのだ！


じいちゃんは決心して、
小雨降る中、ばあちゃんのスクーターを買うために出発した！

スクーターで30分。
雨に打たれ、必死でお店に向かった。
そして一番安全で簡単なスクーターを
ばあちゃんのために注文し、
そのまま、また雨の中スクーターを走らせ、家に帰った。


これで、いつわしが入院しても
ばーさんは安泰や…

と満足したそうな。


そして発熱。

(ﾉ△･｡)

じいちゃん、あまりにアタマが悪いよ。
おいら涙がとまらねえ。



　　
高齢だから本当はえらいこっちゃなのに、あいざぁ家、なんか脱力しちゃって緊迫感がありません。おいらも脱力中。　


追伸：沢山のお見舞いコメント、ありがとうございます！
ほんと、心があったまるわ～
マンジロウのウロチョロより、よっぽど励まされるわ。
症状は、徐々に良くなってます。熱が高かったから、ダメージが残ってるみたい。
抗生物質が今日で終わりなので、だるさから解放されると思いますv

じいちゃんのアドバイス

こんにちは、あいざぁです。
今日も来てくれてありがとう。

実は2万アクセス記念でクリックをねだってから
ありがたいことにクリックが増えてるの。

うれしーい！ﾋﾟｰｽ v(≧∇≦v)三(v≧∇≦)v ﾋﾟｰｽ
ほんとにありがとう！

　　
↑あ、よかったら今日もお願いします↑


で、それにともなって、
アクセスにも変化が。
ランキングが上がったことで
「初めて訪問者」が激増。


30％以上の人が
「あれ、なんだろこのブログ、ちょっと見てみる？」
ってやって来てくれてる。



ということは、だよ。

今日この記事が面白いかどうか、っていうのが
これまた重要になってくるわけさ。
（ほんとはいつも重要なんだけど）


うっ…
おいらプレッシャーに弱いの。
自分で自分をつぶすタイプ。


おいらって比較的面白いことが起こる人なんだけど
ほらー、
面白い話ってついつい日本人の奥様友達とかにしちゃって
「あいざぁさんって、ふふふ、ほんとにおもしろいわ」
とか言われてその気になって
これまた続けて披露なんかしちゃって
そのネタここに書けないじゃん？

ばれちゃうからね、「あ、あいざぁって、あいつ？」みたいな。


最近慢性ネタ不足。
話さないように、って自制してるんだけど、ついついねー。

なので初めて来てくださったアナタ。
左にあるカテゴリーの「マンジロウ　お笑いネタ」に
人気の高かった話を入れてますので
それを読んで
そしておいらがまた、たまーに面白い話を書ける日を
地道に待って、このブログに通ってくださるとウレシイです。


うーん、
自分勝手な理論展開に随分スペースをとってるね、おいら。



最近面白いこと起こってないから、
今日はじいちゃんの話でもひとつ。


おいらが結婚する時、じいちゃんがくれたアドバイスについて
今日は書くね。
父方のじいちゃん、この間の電話騒動のじいちゃんとは違う方。




マンジロウは、学生時代にアメリカに行き、
親元を離れてチョーシのりすぎたらしく、
アメリカンな激ぶとりを経験。

自分大好きマンジロウ、もちろん太った俺になんて我慢できない。
そこから怒涛のダイエットを開始、
今は普通の体型。


でもその時の経験から
肉やチーズは極力食べない、
インスタントなんてもってのほか、
野菜たっぷり食事を実践＆おいらに要求。


おいらは元々貧乏だから
肉や魚より野菜をうまく食べる方が得意。
インスタントって、結局自分で作るより高くつくから
ほとんど使ったことがない。

レストランの好みも同じだし、
食べ物の嗜好も同じなので
そういうところでお互い納得して結婚した。


あいざぁ家には食いしん坊は大勢いるんだけど
特にすごいのは、このじいちゃん。
そろそろ名前つけないと不便だな、二人もいるし。
ハルばあちゃんの夫、父方のじいちゃんはマサじいに今決定。

マサじいは、戦時中、隊の調理係を任命されており
（なんかもっとちゃんとした名前だったな、炊事係？）
南国のジャングルに入って果物や食べられそうな草木を
ガツガツ集めては隊の胃袋におさめていた。

なんでもパプアニューギニア近くの島だったらしく
原住民は下唇にでっかいわっかをしてたらしい。


とにかくこのじいちゃん、
自分で料理もできるし、食材に対する好奇心が強い。
そして戦後60年が過ぎた今も
自分は調理係だと自負しているところが、あるようなないような。


おいらの結婚前に、
マサじいはおいらにこっそり耳打ちした。


「ええか。
男は食事や。
うまい食事さえ作っといたらな、
どこにもいかへん。
なんでもあいざぁの言いなりや。

うまい飯をつくるんやで、あいざぁ。

もしな、
「あ、今日のごはんいまいち…」
って思ったらな、


とりあえず味の素入れとけ」


（　゜з゜)：；*.'：；

現実的なアドバイスをありがとう、じいちゃん。




　　
マンジロウに言ったら“o(＞ω＜ )o”ﾔﾀﾞﾔﾀﾞ!!“o( ＞ω＜)o”だってさ。

じいちゃん、ダッシュするの巻

母方のじいちゃんが、この夏、体調を崩したらしい。
ぐったりと元気がない、と妹から連絡があったので、電話してみた。

いつもはおばあちゃんが電話に出るが、
今日はなんとじいちゃんが電話を取った。
あらま。
通じ合うものがあるのかしら。


「じいちゃん、あいざぁだよ」

と、おいらが名乗るやいなや、

「おうっ、まっとれ！」

え？まっとれ？

ドタン、ガラン、バタバタバタバタ…




遠くから

「ばあさーん、あいざぁや！

はよう、はよう、電話代高いから！」


小さく声が聞こえてきた(；-_-)


じいちゃん、元気そうじゃん…

つーか、目的はあなたですから。
なんでいっちゃうのよ。



「ひぃやー　ドイツからかいなー

なんの用やろさー」


と、おばあちゃんの声がどんどん近づいてきて。


「あんた、何の用？」

「あ、おばあちゃん、あのね、じいちゃんと話したくて」

「なんや！
ほんならじいちゃんと話んかいね」

ごもっとも。
おいらもそのつもりだったんだけどね。


「おばあちゃん、コープさんが来てるから、いくわ！」

ゴトン、ガタン、バタバタバタ…


ばあちゃんもダッシュした模様。

コープさんというのは、生協の配達。



そうこうして、ようやくじいちゃんが電話に出てくれた。

まったく、じいちゃんと世間話するために、
えらい苦労である。


「ほうほう、どうしたんや」
と、じいちゃん。

「いや、体調が良くないって聞いたから
どないかと思って」

「ああ…、じいちゃんな、もうあかんみたいや」


いや、あなた、今ダッシュしたでしょ。
σﾟﾛﾟ)σ　おいらはだまされないよ。


「あいざぁ、心配して電話くれたんかいな。
ありがとうな。
ありがとさん。

ほなな（＝それではさようなら）」


ｴｯ!(｀ﾛ´;)


「まって、じいちゃん待って！」

「チン、ツーツーツーツー」


……じじい、切りやがった。





　　
電話代を心配して、早く切ろうとしたんだとは思うんだけどさ。けどさ。