母方のじいちゃんが、この夏、体調を崩したらしい。
ぐったりと元気がない、と妹から連絡があったので、電話してみた。
いつもはおばあちゃんが電話に出るが、
今日はなんとじいちゃんが電話を取った。
あらま。
通じ合うものがあるのかしら。
「じいちゃん、あいざぁだよ」
と、おいらが名乗るやいなや、
「
おうっ、まっとれ!」
え?まっとれ?
ドタン、ガラン、バタバタバタバタ…
遠くから
「
ばあさーん、あいざぁや!
はよう、はよう、電話代高いから!」
小さく声が聞こえてきた(;-_-)
じいちゃん、元気そうじゃん…
つーか、
目的はあなたですから。
なんでいっちゃうのよ。
「
ひぃやー ドイツからかいなー
なんの
用やろさー」
と、おばあちゃんの声がどんどん近づいてきて。
「あんた、何の用?」
「あ、おばあちゃん、あのね、じいちゃんと話したくて」
「なんや!
ほんならじいちゃんと話んかいね」
ごもっとも。
おいらもそのつもりだったんだけどね。
「おばあちゃん、
コープさんが来てるから、いくわ!」
ゴトン、ガタン、バタバタバタ…
ばあちゃんもダッシュした模様。
コープさんというのは、生協の配達。
そうこうして、ようやくじいちゃんが電話に出てくれた。
まったく、じいちゃんと世間話するために、
えらい苦労である。
「ほうほう、どうしたんや」
と、じいちゃん。
「いや、体調が良くないって聞いたから
どないかと思って」
「ああ…、じいちゃんな、もうあかんみたいや」
いや、あなた、今ダッシュしたでしょ。
σ゚ロ゚)σ おいらはだまされないよ。
「あいざぁ、心配して電話くれたんかいな。
ありがとうな。
ありがとさん。
ほなな(=それではさようなら)」
エッ!(`ロ´;)
「まって、じいちゃん待って!」
「チン、ツーツーツーツー」
……じじい、切りやがった。
電話代を心配して、早く切ろうとしたんだとは思うんだけどさ。けどさ。