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お育ちのいい夫にてこずる妻日記。エコだったり毒舌だったり。

2024-05

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東京から関西に逃げ帰った時、
→くわしい顛末はこちら
友達の事務所からライティングの仕事をもらってはいたけど
まだまだ軌道に乗ってなかったため、
バイトをしていた。


ノベルティグッズを作る小さな会社だ。
おいらはそこで事務のバイトをしてたんだけど、
エクセルとかパワーポイントをそこそこキレイに作ることが出来たので
社長に社員になれと言われてた。

多分、そういう関係もあって、
パートの採用面接の時に社員さんが忙しいと
おいらが面接に立ち会わされていた。


おいらはこの社長が嫌いだった。
10歳くらいの息子を溺愛してて、
すごい贅沢をさせていたのだが
(ブランドものの服とか、高い食事とか)
それをいちいち社員に自慢する成金だったのだ。


それはともかくとして。


あるパートさんの面接。
仕事はノベルティの入荷チェックから出荷まで一連。
時給800円程度のお仕事だ。

そこに応募してきたのは、夫のDVから逃れて
避難施設で二人の子供と暮してる女性だった。
学歴は中卒。
話していても
「あまり頭がよくないなあ」
という印象を受けてしまう女性だった。


身なりはきれいで、美人なほうだと思う。
責任感はありそうだし、子供を愛している。


面接の後、社長に感想を聞かれた。

「多分仕事はできないし、慣れるまでにも時間が必要なタイプだが
事情が事情なので
雇うべきなんじゃないでしょうか」


社長は彼女を雇った。


実際のところ、こんな安い時給で働いたって
子供二人を養えるとは思えない。
もっと違う会社で社員として働いたほうがいい。
でも、彼女の経歴と面接の印象では
そういう形で雇ってもらえるのは難しいというのが現実だった。


おいらはお昼休みに時々彼女と話をするようになった。

以前は母子家庭が少なかったので保障も厚かったが
最近はどんどん手当てが減らされてる、と彼女は言った。
それでも施設は家族ごとに独立した部屋を与えられているし
子供は施設内の保育所でいつまでも預かってもらえる。
仕事ができて嬉しい、と彼女は言った。


夫は彼女を家に閉じ込めたがっていたらしい。


結婚するまでに、彼が暴力を振るったことはなかったのか、と聞くと
「ケンカのあと家を飛び出してから帰ると、
テレビにバットが突き刺さっていたり
洗濯機がめちゃくちゃに壊れてたりしたから
ちょっと怖いな、と思ってたけど」
と彼女は言った。


そんな異常行動を目の当たりにしても
好きだと見ないふりをしてしまうのか、
と驚いた。


彼女が勤め始めて2ヶ月が過ぎた頃、
一本の電話がかかってきた。


「Aさんがそちらで働いてると聞いたんですけど」


女性だった。
Aさんというのは、彼女の名前だ。

きな臭い感じがした。
暴力夫の協力者がかけてきたんじゃないかと思った。


小さな会社で、パートと社員合わせて10人にも満たない。
でもおいらはウソをついた。

「弊社は従業員が多いので、
その名前の方が働いているか、すぐには分かりかねます。
大切なご用事ですか?
もしその方が弊社におられましたら、
連絡するようにお伝えしますので
お電話番号をいただけますか?」


相手は「なんでわからないのよ」とかなんとか言って
そのまま電話は切れた。


一応、彼女に報告すると
「夫のいとこかなあ」と首をかしげた。


その後おいらは、社長から正式に社員のお誘いをいただいたが
ライティングの仕事が増え始めていたのと、
やっぱりこの社長が好きになれなくて
社員どころかバイトそのものを辞めてしまった。


最後の日に、彼女が社員に立候補していると
他の社員さんから聞いた。
ポジティブで明るくて、ほんとに良いママだと思う。
もしおいらが同じ立場なら、もっと絶望してしまっている。


彼女はいまどうしているんだろう。
元気で、夫に見つからずに過ごしているだろうか。
あそこよりも良い仕事が見つかっていたらいいな。



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ドイツにも女性の保護施設があるらしい。DVは先進国共通の問題なのか。
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確か中学二年生だったか、
学校でペンパル協会を仲介してて、
年会費1000円くらいを払うと、アメリカ(正確には英語圏)に住む
同学年の相手を紹介してもらえた。

当時おいらはアメリカに絶大な憧れを抱いていたので
おこづかいをためて、ペンパルを申し込んだ。


同い年の金髪碧眼の女の子は、
いまいち美人ではなかったが、
それでもアメリカ人で、やっぱり憧れた。

きっと彼女は大きな白い家に住み、
両親に愛され、たまにはグランドピアノを弾いたりするのだ。


一緒に始めた友達は、文通を一年もたせられなかったが
おいらと彼女は高校に入っても続いた。


当然、おいらは英語がおぼつかず、
彼女に手紙を書くために必死で勉強したし、
彼女の書く文章は暗記するほど読んだ。


手紙に書くのは、好きな男の子のこと。
最近見た映画。
イベントがあるときは、お互いの文化を少し紹介したりして。
本当にかわいらしい文通だった。


アメリカでは、スタジオで写真を撮る文化があるのか
彼女はよく凝った背景の写真を送ってくれた。
スタジオで写真なんて、七五三しか経験のないおいらは
そんなことで猛烈に憧れを感じたもんだ。


お互い高校生になり、確か16歳を越えた頃だったか、
彼女から手紙が届いた。


「子供ができた」





Σ(゚□゚(゚□゚*)ナニーッ!!




そして数ヵ月後、彼女は玉のような男の子を産んだ。
青い目の、そりゃあかわいい赤ちゃんだった。



しかし彼女が子供を産んだことで、
おいらの中のアメリカへの憧れが急激に消えていった。


自分が16で子供を産む、というのが
あまりにも想像できない事態だったからだ。
むしろしたくないことだったからだ。


きっと宗教上の理由で堕胎できなかったのだろう。
もしかしたら、彼女が産むことを望んだのかもしれない。
いずれにせよ、おいらにとって、
当時子供を持つというのはおそろしい恐怖だった。

大学にも行きたいし、恋だって沢山したい。
もし16で子供を産んだら、学校中で話題になって
高校だって辞めなくちゃいけない。
そんなの、考えたくもない状況だ。


なんか、アメリカって怖い。
おいらと同じく、普通に恋をして、映画を観て、笑ってた女の子が
こんなことになってる。
それはなんだか、アメリカという国のせいのような気がした。



彼女は結婚はせず、
子供は実家で育てた。

結局、文通はその後一年ほどで途絶えた。
彼女は子育てで忙しかったのだろうし
おいらは以前ほど文通に燃えることができなかった。



おいらが彼女やアメリカという国に興味を失ったのは
思春期の潔癖症だったんだろう。
だって今なら、むしろ友達になりたいもんね。

あの男の子は、もう高校生だ。
でも彼女は、まだまだ恋愛現役年齢。
ああ、羨ましい。




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最近、昔のことを唐突に思い出す。なんでだろ。暇なのか?
中学生の時、通知簿に




「判断力に長け、実行力もあるが   意固地」


と書かれたことがある。



  _, ._
( ゚ Д゚)




当時のおいらは、その判断力で


「40になっても嫁も貰えない、
人生連敗中のおっさんに意固地って言われても
ちっとも悔しくない」


と考えた。



めっちゃ意固地な発想。




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しかし通知簿に書く内容じゃねえだろ。
具合が悪い時に、知り合いに出逢った。





「あいざぁ! いったいどうしたの!




具合が悪いんじゃない?



顔色が黄色いわよ!







………orz。





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余計具合が悪くなる。
ドイツでは双子の赤ちゃんを異様なほど多く見かけるんだけど
これってもしかして、不妊治療?


実は最近、おいらがよく覗きにいくブログは、
不妊治療をテーマにしたものが多い。

不妊治療をしてる人たちって、ほんとすごい。
専門用語バンバンで、かなり勉強してることが伺える。
情報収集、情報交換もハンパない。


なんせ専門的な展開ばっかりなので
ちっとも理解できないんだけど、
それでも「赤ちゃんがほしい」って情熱を傾ける姿には
感動さえしてしまうのだ。


実はおいら、不妊治療のクリニックに行ったことがある。
結婚するずっとずっと前、 →この東京に住んでたあたり
不正出血が止まらなくなって、
でも平日は打ち合わせや締め切りがあって抜け出せなくて
土曜日に診察してくれる婦人科を探したら、
不妊治療もしてる病院だったのだ。


たしか1ヶ月以上出血が続いていた。
生理でリセットされるかな、と思ってたら、それさえも乗り越えて
だらだら続いたので、さすがにヤバイと思った。


病院は大変な混雑だった。
何時間待ったか、とにかくひたすら待たされた。


診察はスムーズだったけど、
若くて、ろくに人の顔もみない医者だった。
そもそも婦人科の診察なんてのは不愉快なものだから
おいらは最初から医者に敵意を感じてしまう。


医者はこう言った。
「ホルモン剤を出しますから、飲んでください」

おいらは聞く。
「どうしても飲まなくちゃいけないんですか?」

医者
「まあ、これで出血が止まると思うんで」



おいらは即座に答えた。
「いやです」


おいらは不正出血の理由を知りたかった。
しかしその説明もなく、いきなり薬って。

しかも、不正出血が続けば重度の貧血になってウンチャラ
みたいな説明があるならいいが、
ただ服薬の指示だけなんて、受け入れられない。


医者は不快そうにおいらを見たが、
キレたのは同席していた看護婦だった。


「あなたねっ先生の指示に従えないならどうしてきたのっ」



本末転倒である。
どんな指示を受けるかなんて、来る前にはわからないし
おいらは指示そのものより、
過程について不満を感じているのだ。


「治す気がないなら勝手にしなさいっ」



なんとおいらは看護婦に診察室から追い出された。


忙しい中時間を作ってやって来たのに
不正出血の理由もわからず
(しかし筋腫ではなさそうだったので、良しということにした)
叱られるなんて、腹立たしいことこの上ない。

おいらは一生不妊治療をしない、と誓った一瞬であった。



本来ならそれで会計のはずだが、
おいらは違う部屋に呼ばれた。
呼ばれた部屋で延々と待ち、
その結果「あなたなんでここで待ってるの?」と
たらいまわしにされた。

あの看護婦の仕業だと思う。
カルテを会計に回さなかったのだ。


その部屋というのが、
不妊治療の注射室だった。
看護婦さんが何人もテーブルの向こうにいて、
次々と注射を打っていく。

看護婦さんは患者さんに
「数値はきっとあがるからね」
「思いつめちゃだめよ~」
なんて話しかけ、注射を打っていた。



ある男の人が、おいらの後から勢いよく部屋に入ってきて

「おうっ、今日も一本たのむっ!」


と大声で快活に言った。



看護婦さんは笑って
「まかせといて!」と応じた。


不妊治療は医療の最先端をいっているとおいらは思う。
でもそれを必要としている人たちは
ものすごく原始的な、
ただ子孫を残したいという本能に沿って行動しているのだと
その時感じた。


それはある種の感動だった。
純粋な望みをかなえる為に、
人間は知能を振り絞って挑んでいるのだ。
人類の英知と、自然との闘い。

本来なら自然を応援してしまうおいらも
この瞬間だけは、科学が自然の呪縛をとくことを祈った。


その気持ちは今も続いていて
赤ちゃんを望む人たちが
夢をかなえる日を願って止まない。



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不妊治療してた友達が何人も妊娠。どこが少子化なんだろう?って思っちゃうくらいおいらの周りはベビーブーム。
プロフィール
HN:
あいざぁ
性別:
女性
自己紹介:
ドイツ在住、細々とライター業。
海外転勤につられて、まんまと策略婚。
夫との育ちのギャップに窒息寸前。


夫:マンジロウ。日本人だがアメリカ人的思考。
息子:ゴウ。幼児。

☆☆★★☆☆☆☆☆☆

このブログはリンクフリーです。
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ご報告いただかなくても大丈夫ですが「貼りました」と連絡もらえれば、遊びに行かせてもらいます。

著作権はあいざぁにありますので、勝手な引用は禁止です。勝手なリライトはおいら泣いちゃうのでやめてください。書き直して酷い文にされることほどツライことはないです。


★★☆☆☆☆☆★★

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広告コメントはあいざぁの自分勝手な判断で削除しています。ごめんね。
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