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お育ちのいい夫にてこずる妻日記。エコだったり毒舌だったり。

2024-04

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確か中学二年生だったか、
学校でペンパル協会を仲介してて、
年会費1000円くらいを払うと、アメリカ(正確には英語圏)に住む
同学年の相手を紹介してもらえた。

当時おいらはアメリカに絶大な憧れを抱いていたので
おこづかいをためて、ペンパルを申し込んだ。


同い年の金髪碧眼の女の子は、
いまいち美人ではなかったが、
それでもアメリカ人で、やっぱり憧れた。

きっと彼女は大きな白い家に住み、
両親に愛され、たまにはグランドピアノを弾いたりするのだ。


一緒に始めた友達は、文通を一年もたせられなかったが
おいらと彼女は高校に入っても続いた。


当然、おいらは英語がおぼつかず、
彼女に手紙を書くために必死で勉強したし、
彼女の書く文章は暗記するほど読んだ。


手紙に書くのは、好きな男の子のこと。
最近見た映画。
イベントがあるときは、お互いの文化を少し紹介したりして。
本当にかわいらしい文通だった。


アメリカでは、スタジオで写真を撮る文化があるのか
彼女はよく凝った背景の写真を送ってくれた。
スタジオで写真なんて、七五三しか経験のないおいらは
そんなことで猛烈に憧れを感じたもんだ。


お互い高校生になり、確か16歳を越えた頃だったか、
彼女から手紙が届いた。


「子供ができた」





Σ(゚□゚(゚□゚*)ナニーッ!!




そして数ヵ月後、彼女は玉のような男の子を産んだ。
青い目の、そりゃあかわいい赤ちゃんだった。



しかし彼女が子供を産んだことで、
おいらの中のアメリカへの憧れが急激に消えていった。


自分が16で子供を産む、というのが
あまりにも想像できない事態だったからだ。
むしろしたくないことだったからだ。


きっと宗教上の理由で堕胎できなかったのだろう。
もしかしたら、彼女が産むことを望んだのかもしれない。
いずれにせよ、おいらにとって、
当時子供を持つというのはおそろしい恐怖だった。

大学にも行きたいし、恋だって沢山したい。
もし16で子供を産んだら、学校中で話題になって
高校だって辞めなくちゃいけない。
そんなの、考えたくもない状況だ。


なんか、アメリカって怖い。
おいらと同じく、普通に恋をして、映画を観て、笑ってた女の子が
こんなことになってる。
それはなんだか、アメリカという国のせいのような気がした。



彼女は結婚はせず、
子供は実家で育てた。

結局、文通はその後一年ほどで途絶えた。
彼女は子育てで忙しかったのだろうし
おいらは以前ほど文通に燃えることができなかった。



おいらが彼女やアメリカという国に興味を失ったのは
思春期の潔癖症だったんだろう。
だって今なら、むしろ友達になりたいもんね。

あの男の子は、もう高校生だ。
でも彼女は、まだまだ恋愛現役年齢。
ああ、羨ましい。




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最近、昔のことを唐突に思い出す。なんでだろ。暇なのか?
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無題
 私が中学の時も学校にペンパルクラブなるものがあって、やってる友達も多かったです。やっぱり送られてくる写真は、全員がスタジオ写真でしたね。アメリカって今もそうなのかな〜?
 それにしてもさすがあいざぁさん、ペンパルも並の相手では無いですね。私も、そんな年頃に子供が出来たなんて聞いたらドン引きです。…おっと、あいざぁさんの年齢が大体分かりましたよ!!
calisson URL 2008/11/11(Tue)19:56:44 編集
さすがスルドイ
あ、ほんとだ。バレバレな書きっぷりですね、おいら。
それにしても「スタジオ写真」で通じるかな?と思ってたので、わかってもらえて嬉しいです。あれはなんだか、変なものでしたよね。服装は結構普通なのに、バックは宇宙とか。日本でもちびっこはスタジオ撮影が人気らしいですが、服装も凝ってるそうですね。時代を感じます。
【2008/11/12 19:49】
無題
ペンパル流行ってましたねー。私はアフリカの老人を希望したのだけれど、該当者無しと返事が来ました。アフリカで動物と暮らすのが夢だったの(笑)

ネットなんて無い時代でしたね・・・

切手を集めるのも流行っていたんですが、ご存知でしょうか?
フジヤ URL 2008/11/13(Thu)04:37:17 編集
流行ってましたかっ
やっぱりそういう時代だったんですね。今ならネットで見つけるのかな?でもメールって一過性と言うか、手紙にはかなわないものがありません?
しかしアフリカの老人て。いませんよ、そんなリクエストする人。フジヤさんてばかっこよすぎます。その場合何語で文通するんだろう?フジヤさん、動物好きなんですね。おいらアフリカはちょっと…。だってライオン見たら死んじゃうんですよ。
【2008/11/13 15:41】
はじめまして
こんにちは!ペンパルは私もやっていました!あまり続かずも、懲りずに相手を変えてはずっとやっていました。私は映画が好きでしたので、ペンパルを通り越し、アメリカの俳優にファンレターを書いては、サインをもらう、ということばっかやってた気がします。あの情熱は一体どこへ…
まる URL 2008/11/13(Thu)05:24:01 編集
これはこれは、はじめまして。
こんにちは、まるさん。おいらは映画スターにファンレター出したことないです。その勇気、すごい。返事ってこないんですかね。海外からのファン、大切にしてもらいたいなあ。
【2008/11/13 15:45】
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プロフィール
HN:
あいざぁ
性別:
女性
自己紹介:
ドイツ在住、細々とライター業。
海外転勤につられて、まんまと策略婚。
夫との育ちのギャップに窒息寸前。


夫:マンジロウ。日本人だがアメリカ人的思考。
息子:ゴウ。幼児。

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