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お育ちのいい夫にてこずる妻日記。エコだったり毒舌だったり。

2025-06

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小学1年生になった時、同じクラスのなおこちゃんと友達になった。

家が近かったので、いつも一緒に登下校した。

なおこちゃんはとても静かな子で、

勉強ができるわけでも、運動ができるわけでもなく

ただひたすらに穏やかで、はかなげだった。



長い黒髪を、美しく編み込んでいたなおこちゃん。

おいらは、生まれながらにがさつだったので

なおこちゃんのたおやかさは、いつも憧れだった。




ある日、終わりの会で、なおこちゃんはトイレが間に合わず

教室でおしっこを漏らしてしまった。



おいらは汚いと思わなかった。

なおこちゃんが、かわいそうでしかたなかった。





おいらはおもらしのことを、誰にも話さなかった。

なおこちゃんを守りたかったというのもあるが

それより「こういうことって、あるよね」と思っていた。

小学1年生にとって、

おもらしやおねしょというのは、

さほど遠い記憶ではない。




おいらはなおこちゃんとずっと一緒に登下校したが

なおこちゃんにおもしろみを感じなくなっていった。

4年生の時に、違う子と一緒に学校へいくことにした。

彼女はとてもおもしろかった。

なおこちゃんのように、あいまいな頷きや、

オチのない話をすることがなかった。

登下校に、なおこちゃんを誘わなかった。

それだけで、おいらたちは絆がすっぱり切れたように

まったく遊ばなくなってしまった。




なおこちゃんとは、同じ中学に進んだが、

顔をあわせれば親しげに話すことはあっても

特別な打ち明け話をすることはなかった。




もし、彼女と親しいままでいたとしても、

なにかを告白するようなことは、なかった気がする。

彼女のあいづちはいつも曖昧で

告白に際してこちら側がもつ興奮を打ち消してしまうのだった。

おいらは誰が好きだとか、誰が誰を好きだとか、

誰が誰をいじめているだとか、そういう類の話において。




いつだったか、なおこちゃんとぎすぎすしたことがある。

たしか小学生だった。

一緒の登下校をやめた余波だったのだろうか。

コウモリみたいな女の子が

なおこちゃんがおいらの悪口を言っていると告げてきた。

おいらは、咄嗟に、「おいらはなおこちゃんの弱味を知ってる」と思った。

そしてコウモリちゃんに、

なおこちゃんが昔おもらししたことを、ばらした。




今から思うと、あほらしい話である。

6歳のこどもの失敗を、弱味と思う発想がわからない。

しかしおいらは、「してやったり」と思ったわけだ。

うん、そう、昔から性格が悪かった。



しかしコウモリちゃんは、意外なことを言った。

「それ、なおこちゃんは、あいざぁがおもらししたって、言ってたよ」

わけがわからなかった。

一瞬、こんなゲスな話をするおいらに腹を立てたコウモリちゃんが

機転をきかした返事をしたのかと思ったが

コウモリちゃんはあまり機転がきくタイプではなかった。




おいらは、「ほう」と思った。

とてもいろいろな事を思った。

「おいらがおもらししたって広まったら困るな」とか

「なおこちゃん、おもらしのこと、覚えてたんだ」とか

「なおこちゃん、ずっと気にしてたんだ」とか

「おいらがいいふらすのが怖くて、予防線をはったんだ」とか

「いやマジで記憶のすり替えが起こって、

本気でおいらがやったと思ってたらどうしよう」とか

考えた。

でも、なおこちゃんを非難する気持ちは起こらなかった。

おもらしのことを人に言ったおいらが悪いのだと

それくらいはわかった。

怖いんだろうな、なおこちゃん。

おいらはなおこちゃんを裏切ってしまった気がした。

おいらはコウモリちゃんに

「いや、おいらはしてないよ」とはいったが、

それ以外、もう誰にもおもらしの話はしなかった。



あの時、自分の中で、

なおこちゃんに対する気持ちが、

すとんと、ある形の中にはまった気がする。

うまく言えないが、「殿堂入り」みたいな。

他の子とは別、みたいな。

なおこちゃんとおいらは、別になんの山場もなく

また前の通りの、平穏な関係に戻った。

好きだけど、特別好きってわけではない、という程度の。

殿堂入りだけど、

しょっちゅうその額入り写真を見るわけではない、という程度の。




しかしおいらたちは、小学校に入って初めての友人だった。

本人よりも、母親にとって、それは重要な事実だった。

おいらたちの母親は、今になっても親しく情報交換をしている。



その縁で、今回の日本帰国時に、なおこちゃんに逢った。

久々に、そう、15年ぶりくらいに逢うなおこちゃんは、

テレビの画面表示を間違えたのかと思うくらい横長で

美しかった黒髪も手入れされておらず

古臭いメガネをかけていた。




はっきり言って、びびった。

美少女とはいわずとも、あの少し物憂げな、大人びた彼女が

すっかり育児疲れした様相。

なんと3人の子持ちだ。

でも、なおこちゃんには、昔にはなかったはつらつさがあった。

よく笑い、おばちゃんのとんちんかんな話に、

大きな舌打ちまでした。

小学校時代の同級生の情報に詳しく

誰が離婚して、誰がどこで働いていて、誰がうつ病か、

丁寧に教えてくれた。




それがめちゃくちゃおもしろかった。

内容も興味深いが、

彼女の話術が巧みだった。

そこにいるのは、電車で乗り合わせたら飴玉をくれるような、

由緒正しい大阪のおばちゃんだった。




関西の人間なら、誰でも疑問に思う。

「大阪のおばちゃんって、どこから発生するんだろう?」と。

大阪のおばちゃんと呼ばれる人種は、

あまりにも個性的で、常識からかけ離れており

(普通に虎のリアル絵のTシャツを着てたりする)

そしてめちゃくちゃ面白い。

しかし周囲を見渡しても、自分の友達の中に、

将来大阪のおばちゃんになりそうな子はいないのだ。

素質がある子はいても、

そこからどうすれば、あの域まで達するのか、想像できない。




ところがここに、

素質なんて片鱗もなかった大阪のおばちゃんがいる。

最初は、なおこちゃんの表面的な変化(体重増加とか容貌とか)に

圧倒されたというよりガッカリしたおいらだったが

そのおもしろさたるや、もう病みつきである。

聞いてもないのに、どの先生がどんな不祥事を起こしたか

事細かに教えてくれる。

ああ、どうしておいらは、

彼女とずっと友達でいなかったのだろう。

大阪のおばちゃんが生み出される瞬間を

見逃してしまったなんて。

悔やみきれない。





はつらつと噂話をする彼女は

とてもすてきだった。

昔のなおこちゃんもすてきだったけれど。

おいらは今回なおこちゃんに「セレブやな!」と言われ続けたが

やはり昔とは随分違って見えてるのかもしれない。

願わくば「めっちゃおもろなったなあ」と思われていたいものである。









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今日、ゴウに駐車場でおもらしされ、この話を書きました。






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ゴウは日本人だけれども

生後三ヶ月からドイツで育ち、

友達もドイツ人が多いし、

最近ではイエス・ノーもドイツ式になってきて

気性もドイツ人ぽくなるのかと思いきや

すごく日本人くさい。




とにかく、彼はノーと言えないのだ。




例えば、彼の帽子。


話の都合上、画像が必要なのだけれど

そのへんの画像を拾ってくるわけにもいかず

かといって写真撮るのめんどくさいので

アマゾン広告画像貼ります。



↑売るのが目的じゃないんだけど、公平を期すため書いておくと

ここから買うとおいらに20円ばかし入ることになりますよ。




本題に戻る。

ゴウは画像のような帽子をかぶっている。

紐がついているのだ。




この紐、使い道があるって知ってた?

おいらはただのかざりだと思ってた。

民族的なものかと。どこの民族かはしらんが。



そしたら、これにはちゃんと使い道があることを最近知った。

紐を顎の下できちっと結ぶと、

耳あて部分がしっかり耳を覆い、あたたかいのだ。




なんで知ったかというと、

幼稚園に迎えに行ったら、

ゴウの帽子の紐が、しっかりと顎の下で結ばれ

ヘルメットみたいになってめちゃかわいかった。

幼稚園の先生が、そうしてくれたわけだ。





迎えに来たおいらに、ゴウは涙目で言った。



「これ、はやくとって」




そう、ゴウは結ばれるの、嫌だったんだね。

こっそりほどくと、先生にすぐ直されてしまうそうだ。

じゃあ、いやだと言えばいいのに、

先生がにっこり笑って結ぶと、

いやと言えず、

ストレスを溜め続けていた模様。




話変わるけど、上着についてるフードも、

おいらはドイツに来るまで飾りだと思ってた。

日本でフードなんかかぶったこと、一度もない。

でもドイツで、

「あ、フードってあったかい」

と思ったのだった。

防寒目的のものって、

暖かい国では意味を失うのだなあ。


日本で買ったパーカーなんて、

フードかぶろうと思ったら、届かなかったからね。

どれだけ飾りかっていう。

それに上で貼った画像の帽子も、

おそらく日本でデザインしてるんだろうけど、

紐は完全に飾りだよね。

どう考えても結べないよね、この紐。

太いし、長すぎる。




いや、そういう話じゃなくて。

ゴウはこんなに優柔不断というか、

煮え切らなくて、大丈夫なんだろうか。

ドイツ社会でやっていけるんだろうか。

まあ、そのうち日本に戻るだろうけれども、

万が一アメリカなんかにいっちゃったら

やっぱ自己主張できないと、生きていけないんじゃないかなあ。




今日、ゴウは

「お母さんのこと、ぼくは、お空みたいに好き」

と言ってくれた。

両手をうーんと高く伸ばして、それよりもっと好きと言いたくて、

木や、屋根を例えに使い、

その果てに空と言ってくれた。




嬉しい。

おいらは聞いた。

「マリーアンナちゃんより好き?」

マリーアンナちゃんは、ゴウが幼稚園で片思いしている美少女だ。

ゴウはきっぱりと言った。

「マリーアンナちゃんの方が好き」




そっかー……

そこははっきりしてるんだね。

男の子なんて、どぶに捨ててしまいたい。




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おかんより彼女ですわ。


このブログは、ためになることは何ひとつ書いていない。

それがアイデンティティ、というくらい、

全く役に立つことを書かないおいらですが

今日、初めて、

歯磨きを嫌がる子供にイライラしてるママさんが

泣いて喜ぶこと必至の情報をお届けします。



たった一回、あることをすれば

あなたの子供は、自ら進んで口を開けます!

この「あること」には、お金は一銭もかかりません。

さあ、

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というのはタチの悪い冗談。




ゴウは小さい頃から歯磨きが嫌いで、

歯ブラシを見せると、歯を食いしばる子だった。

おいらはゴウを押さえるつけ、

むりやり口をこじ開けて歯磨きをしたり、

テレビをみせるという交換条件をだしたり、

歌を歌ったり、踊ったり、歯磨きの本を読んだり

ありとあらゆることをやった。



もう、ほとほと疲れた。

いいよもう、虫歯になれよ。

と思っていたが、

日本滞在中、思わぬことから、

ゴウはちゃんと口を開けて歯磨きをするようになったのだ。





それはある日のこと。

おいらのじいちゃん、つまりゴウのひいじいちゃんが、

風邪をひいて寝ていた。

ゴウが来たのを知って

じいちゃんが起きてきた。



その瞬間、ゴウが硬直した。

おいらも、あ、と思った。

じいちゃんは入れ歯を外していたので、

顔がくしゃくしゃだったのだ。



ゴウがびっくりしているのを見て、

じいちゃんはゴウの向かいに腰を下ろし、

おいらに洗面所の入れ歯を持ってくるように言った。





おいらが入れ歯を持って戻ると、

ゴウは顔面蒼白になっている。

じいちゃんが、入れ歯をぱかっと口に入れると、

ゴウは



「ひいいいいいいいいい!」



と叫んだ。



そしておいらの胸に顔をうずめてブルブル震えた。

しかしチラチラとじいちゃんを盗み見ている。



じいちゃんは、

「ちゃんと歯磨きせんと、こうなるんやぞ」

と、また入れ歯を外し、

しっかりゴウに見せた。





その夜からである。

「じいちゃん、出たね、歯がね、出たねえ」

としきりに頷きながら、神妙な顔をする。



そして、「歯磨き、しよっか」と自分から言った。



はい、わかりましたね。

ポイントは総入れ歯です。

これはかなりの衝撃のようです。

ちなみに、友人の2才の子も、

この方法をすすめてみたら、

入れ歯というのは理解できなかったものの、

なんかものすごいことになっている、という認識はでき

それからしっかり磨くようになったそうです。




困っているお母さん、

ぜひ試してみてください。




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おいらも歯磨きがんばろう、って思った。


一年ほど前、ゴウが、おいらの大切なノートパソコンの

キーボードを全めくりしてくれた。

めくられて初めて知ったのだが

キーボードの、ひとつひとつのピースのしたには

黒いぽっちりがついている。



ピースは全て戻らなかった。

支えている基盤が割れたものがあり、

そこは仕方なく、ぽっちりをおすことになった。





SHIFTやALTなんかは、ぽっちり押しでも全然かまわないのだが

Nもぽっちりになってしまい、

非常にやっかい。



しかも、酷使の結果、

このぽっちりまで取れてしまい

今はなにもない空間をギュッと押してNを出す。



パソコンのメーカーに、壊れた基盤だけ売ってもらえないか問い合せたら

けんもほろろ。

キーボードの取り替えに2万円かかると言う。







じゃあ、タブレット買えるじゃん。と思い、

日本にいる時に、どのタブレットがいいか、弟に相談した。





すると弟は

「俺、持ってるiPad2を踏んじゃって

ガラスコーティングが割れてね

使ってないし、捨てようかと思ってたんだ。

それでよかったら、使い勝手を試してみる?」





持つべきものは、どんくさい弟である。


もらったiPad2は、もう見事に割れていた。

メーカーに問い合わせると

この表面のガラスだかなんだか透明コーティングを貼り直すのに

2万かかると言う。




なんでやねん。



いや、わかる。

修理なんてイレギュラー対応してたら

効率は落ちるし、完全に戻せるかもわかんないし

リスクを考えたら2万でも元取れないんだと思うよ。

それだったら新品買ったほうがいいと思わせる値段がいいんだよね。

でもさ。

おいらみたいな貧乏性はさ、

マンジロウの擦り切れたワイシャツさえボロとして掃除に使い

ボタンはすべて外してストックしてるようなやつはさ

捨てることが嫌いなのよ。

修理して修理して使いたいのよ。

本当に最後の最後まで使いたいの。

できるなら子や孫に残したいくらいの勢いなの。




で、おいらは、割れたiPadに保護シールを貼って使い続けてる。

タブレット便利っすね。

はまった。




それにしても、生きづらい世の中。

結局ノートパソコンもそのままだしさ。

タブレットで長文打つのしんどいからノーパソ併用。

おいらは江戸時代とか、むいてたんだろうな。

究極のリサイクル社会。



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風邪は緩やかに回復にむかっております。


日本からドイツに戻って

笑っちゃうくらい簡単に風邪ひいた。

しかも治らない。

くそう。



ドイツには日本のような「総合感冒薬」というのがないので

今回、日本でそれを買ってきたんだけど

ざっと5年ぶりに飲んだからなのか

すっごい違和感。




なんていうか、症状をぐっと押し殺す感じがする。

熱は下がるし、体も軽くなるけど

体の芯は熱いままで

本当に不調なものは、そのままって感覚。




しかもスティーブンジョンソン症候群をテレビでみて

そんなリスク冒してまで

表面フタの薬はのめん。と思い

ドイツ製ウンカロアボを飲んでる。



しかし効いているのかわからん…



ウンカロアボは、どっかの原住民の知恵的な薬で

たしか樹液が元だったような気がする。

おいら風邪なんで、詳しいことググってください。



こういう「原住民の~」系は

その正統な売買利益がちゃんと現地の人に渡ってなかったり

乱獲を招いて

それこそ「神の力」と大切にされていたものが

荒らされたりで、

あんまり近寄りたくないんだけど

その反面、すごく効きそうって思っちゃって

だめだねーダメ人間だねー




しかしもう、ゴウをDVD漬けにするのは良心がイタすぎる。

ドイツ人は、風邪ひいたら水を2リットル飲めっていうんだけど

他にもおすすめ療法があったら教えてください。

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今回の風邪は異常にしつこゲホゲホゲホッ 


プロフィール
HN:
あいざぁ
性別:
女性
自己紹介:
ドイツ在住、細々とライター業。
海外転勤につられて、まんまと策略婚。
夫との育ちのギャップに窒息寸前。


夫:マンジロウ。日本人だがアメリカ人的思考。
息子:ゴウ。幼児。

☆☆★★☆☆☆☆☆☆

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著作権はあいざぁにありますので、勝手な引用は禁止です。勝手なリライトはおいら泣いちゃうのでやめてください。書き直して酷い文にされることほどツライことはないです。


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