おいらは昔から子供が欲しくなかったのだけれど、
それでも万一出産することがあれば
臍帯血を提供したいと思っていた。
CMにもなってるから、知ってる人の方が多いだろうけれど
簡単に説明すると
分娩時にへその緒の血液(臍帯血)を採取して
それを白血病患者へ移植するのだ。
臍帯血に含まれる造血細胞は増殖能力が高いので
少量の移植でも効果があり、
しかも拒絶反応が出にくい。らしい。
残念なことに、定着率は低いらしいけれど。
おいらの通う産院は臍帯血採取をしているのだが、
広報はされていない。
ネットで調べたら、確かに対応可能リストに入っているのに
病院内や診察で協力を求められたことがない。
だから自分から看護師さんに申し出ると
「へえ」という顔をされた。
「じゃあ、この書類にサインをしてください」
と渡された書類には、臍帯血提供の説明と
「医師から直接説明を受けました」という内容の同意書があった。
医師からはなんの説明もない。
改めて、何か話があるのかな、と思い、看護師に確認すると
「ああ、そこは気にせずサインしてください」
と言われてしまった。
困った。
おいら、こういう道理が通らないことが嫌いなのだ。
もう、こういういい加減な書類なんて捨ててしまいたい。
だけど、臍帯血は使ってほしい。
だから仕方なくサインした。
もっとちゃんとしてくれたら
きっと提供者は増えると思うんだけど。
このご時世に、これだけ書類を軽視するとはいい度胸だ。