イースター休暇だったのよ。旅行してました。
たくさんコメントもらったのに、レスできてなくて、すみません。
でもコメント、すごく嬉しかった。ありがとう。
シビアなアルツハイマーの記事にもいっぱいコメントがあって、
今まさに苦労されている人もいて、
返事書きたいんだけど、ちょっと気力がなく。
旅行ね。
そう、旅行のせいだね。
出産が近づいてきて、
二人で旅行なんて、もう当分できないから、
今回はイースター休暇前後に有休を組み合わせ
かなり長い間、旅行に出かけたわけよ。
前からお互いが行きたかった所を網羅して、
そりゃあね、楽しかったわけ。
おいらね、すごく嬉しくてね、ご機嫌でね、
マンジロウもご機嫌でね、楽しかったの。
毎日すごく楽しかった。
だからね、たぶん、油断しちゃったの。
それまでは、ショルダーバッグの上から薄手のコート着て、
ちゃーんと防犯意識があったわけよ。
おいら、そういうの、結構しっかりしてる方なので。
でもなんでかね、
その瞬間はね、
楽しくて、あったかくて、
人通りが多くも少なくもなくて、
危険な感じもしなくてね、
すごくすごく幸せでね、
コートを脱いじゃったのね。
でね、ショルダーがね、おなかに当たって跳ねるからね、
なんとなく、後ろにまわしてしまったのね。
でね、車が次々と来てね、
細い道で一生懸命、よけたのね。
そしたら、
スられた。
ああ、書いてて泣けてきた…。
ばかだよ、おいら。
サイフ、掏られちゃった。
生まれて初めて掏られた。
すぐに分かったんだけど、誰がやったかはわからなくて
結局取り戻すことはできなかったのね。
すごくショックだったけど、
自分のこと、めちゃくちゃ責めたけど、
でもね、突き飛ばされなかっただけでも、
赤ちゃんに何事もなかっただけでも、
よかったじゃないかって思った。
200ユーロ程度のお金、
カード類は止めればいいんだし、たいした問題じゃない。
巻き込まれる犯罪を選べるとしたら、
スリが一番いいと元々思ってたから、
なんとか精神的に立て直そうと頑張ったわけ。
だって、せっかく楽しい旅行だったんだよ?
これで気分が悪くなったら、それこそもったいない。
でもね。
マンジロウが、まったく口をきいてくれず、
無言でおいらを責めてきた。
警察に行って、届出を終えて、町に戻っても、マンジロウは無言のまま。
マンジロウは、昔アメリカで強盗に襲われたことがあって
その記憶がよみがえって辛かったのもあると思う。
でもさ。
おいらが掏られたのにさ、
マンジロウがおいらを責めてどうするよ?
人としてどうなの、それ。
「マンジロウ、おいらが不注意で本当にごめんね。
でもこれで旅行がだいなしになるのはイヤなんだ。
そんな無言で責められると、おいら辛いよ」
っておいらが言うと、
「自分だけが辛いと思ってるのか?」
……。
おいらね、泣いちゃった。
それまで、絶対泣かなかったのに。
それ、そのままアンタに返すよ。
アンタだけが辛いと思ってるの?
ああ、愛されてないんだな、って思った。
そんなこと、わかってたけど、
おいらは無意識のうちに、マンジロウに愛されたかったらしい。
なんか、本当にショックだった。
愛してる女性が、犯罪被害者になった時に
「お前に落ち度がある」
って言える男がいるだろうか。
そりゃ、おいらが悪い。
自分でもバカだと思う。
でも、今おいらを責めて、何が解決できる?
おいらを責めるのは、単にアンタのストレス解消のためだけでしょ。
今まで、おいらは心底愛した男と付き合ってきて、
そして結局は愛情が冷めた。
相手も、最初はおいらを本当に愛してくれてたのに
最期は「愛されてない」と痛感するような言動をした。
結婚にあたって、
おいらの中で、愛情というものへの不信感が募っていて
マンジロウへの愛も、マンジロウからの愛も
重視せずに入籍した。
だけど、こういう非常事態で、
愛情の有無って、すごくデカイ。
それを思い知らされた。
もう、なにもかもリセットしたくなった。
おいらは今までにも何度か、人生をリセットした。
東京に行ったり、大阪に戻ったり。
仕事も恋人も切り捨てたりした。
でも今は、おなかに子供がいて、
リセットなんて出来ない。
おいらがどんなに逃げても、逃げ切れない。
もし子供がいなくて、結婚もしていなかったら、
おいら、躊躇なく別れたよ、マンジロウと。
落ち込んでる人を上から踏みつけるような男なんかに
未練なんてないもん。
だけどおなかの子がボンボン蹴るんだよね。
「ここにいますけど、忘れてませんか」って。
おいらが泣き出して、
マンジロウは満足したのだと思う。
おいらが自分を責めて、責めまくってると思って、
「そろそろ妥協点か」
って感じたんだと思う。
少なくとも、おいらにはそう思えた。
マンジロウは少し優しくなった。
でも、おいらはそれがイヤでイヤで仕方なかった。
油断したおいらが悪い。それはその通りだ。
吐きそうなくらい、自分のバカさ加減にむかついてる。
でも、おいらは泣きたくなかったし、
旅行を楽しく続けたかった。
本当に悪いのは犯罪者で、
おいらではないはずだ。
なのに、おいらが自分を責めて泣きじゃくらないと
満足しない男なんて最低だと思う。
今までおいらがずっとマンジロウに対して感じていた不満。
それは、お金の使い方だけじゃなくて、
なにかの時にふと見せる、
「あいざぁのことを愛してはいません」的な行動。
それをうまく表現できなかったし、
いつもぼんやりと感じるだけだったのだけれど、
今回はっきりと見えてしまった。
こんな男の子供を生むのか…。
いや、こんな男の、じゃなくて、おいらの子だ。
タネがなんであれ、この子はおいらの子だ。
気にしない。
というわけで、おいらは落ち込んでる。
旅行から帰っても、落ち込み続けてる。
マンジロウは、優しい。
「そんなに自分を責めなくていいんだよ」
って花束を贈ってくれた。
でも、それがなに?
自分を責めることを強要したくせに、今更、なに?
今までさんざんマンジロウの悪口を書いてきたけど
結婚を後悔したことはなかった。
でも、今、後悔してる。
そもそも、おいらは、
誰かと長く暮すなんてこと、できない人間なんじゃないだろうか。
マンジロウに限らず、相手が誰でも、
愛されていないと感じることが、苦手すぎるのだ。
いつか、マンジロウと別れるんじゃないかな。
そう思えてきた。
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