成人式では結局、顔をあわせずに済んだ。
成人式って出席者が多くて
逢おうと努力しなければ、顔を合わせずにすむもんなんだね。
みんなで集まろうとするBちゃんという女の子がいた。
この子と、Aちゃんとおいらは一緒に遊ぶことが多かった。
仕方がないので、彼女にだけは事情を説明した。
わかってくれたように見えた。
それから一ヶ月後くらいだったろうか。
Bちゃんから一緒に出身高校に遊びに行こうと誘われた。
おいらたちの担任にも話がついているらしかったので
暇つぶしに、つきあうことにした。
待ち合わせ場所だった、校門に、なぜかAちゃんがいた。
Bちゃんは神妙な顔をして
「二人に仲直りしてほしいねん」
と言った。
バカか?こいつ。
と思った。
事情をすべて説明したのに、なんだこれ。
もう友達としてやり直すことなんてできないって、
誰でもわかりそうなもんだけど。
これじゃまるでおいら一人がヘソ曲げてるみたいだ。
おいらは頭が悪いので、
予想外の出来事にびっくりしてしまい、
黙って二人に従い、担任に挨拶し、
担任の受け持ってるクラスで受験や大学生活の質問に答え、
そして「お茶でも」と言う二人を振り切って、家に帰った。
以来、この二人とは連絡を取っていない。
同窓会にも出席しない。
心から、なんてつまんない高校を選んでしまったのかと後悔した。
本当に、おいらって友達を選ぶ能力が低いなあ、と思った。
レイプ未遂事件では、
後遺症というか、男性が怖いとか交際をためらうってことはなかったが
友達を選ぶのは
ものすごく慎重になってしまった。
「知り合い」と「友達」の線引きが、すごくはっきりしてる。
「知り合い」にどんなに頼まれても
結婚式には出席しない。
(なぜかおいらは「知り合い」から受付を頼まれる)
愛想良く、一緒に遊んでも
心は許していない。
必要以上に自分の話はしない。
コメントでもいろんな人に心配してもらった。
今回なんでこの話を書いたのか
実は自分でもわかっていない。
いつか書かなくちゃな、って思ってたんだけど。
ゴウがぐっすり寝てくれて、時間があったっていうのが
一番大きな理由なんだけども、
正直なところ
自分の中を見つめなおす必要があったのかも。
ゴウが、よく遊ぶあかちゃんの中でも
特にお気に入りのあかちゃんがいるように思えて、
それが友達というものだと
なんとなく考えるようになったから。
おいらはこういう「友達観」なわけだけど
ゴウはもうちょっと、無邪気に友達をつくってほしい。
人を見る目って、どうやったら養えるのかなあ。
PR