水虫だと分かったマンジロウ。
病院から帰った日は、さすがに恥ずかしそうに
「水虫だったよ……」
と苦笑いしてた。
「あいざぁが前から言ってたのに、ごめんね」
と、基本素直なマンジロウは謝ってもくれた。
おいらとしては、水虫を治療してくれたらいいんだから
無視され続けたことはさっぱりと水に流した。
さて、肝心の治療である。
「えーと、一週間治療薬を飲んで、その後週一で治療薬を続けて
同時に爪に塗り薬を塗り、経過を見るんだけど
俺の靴下は危険物なので触らないようにと医者が言ってた」
嫁、ここで爆笑。
すみません。我慢できませんでした。
靴下が危険物て。
まあ、でもそりゃそうだわな。
菌が一日ほどよい湿気と熱に培養されてすごいことですよ。
「でも今まで水虫がうつらなかったということは
ちゃんと60度で洗濯してるんですね、って言われたよ。
60度で死ぬ菌なんだって」
はい、ここでちょっと説明。
ドイツの選択事情に詳しくない人にはさっぱりでしょうとも。
ドイツは硬水なので、
洗剤の溶けが悪いとかなんとか
そういう事情(多分)で
洗濯機には温度設定がついています。
マンジロウの発言を聞いたおいら、
めっちゃ眉間にシワを寄せた。
「え?
洗わないよ、60度でなんか。
だって激しく色うつりするんだもん。
色物と白物は分けて洗ってるけど、
色物って黄色の地に白い模様があったり、
白が意外と入ってるんだよ。
その白いところが灰色になるから
40度で洗ってるの。
これから靴下は別に洗わなくちゃいけないんだね」
「でも今までうつらなかったんだから、大丈夫だよ」
「んなわけないでしょ!
体調が悪い時にうつるんだから!
ゴウにうつったらどうすんの!
これから我が家では
マンジロウの靴下は危険物 なんだからね!」
と、さすがのおいらもキレました。
しかし、それでは靴下をどうしたらいいのか。
危険物だからおいらだって触りたくない。
マンジロウ自分でなんとかしてよ、と言いたいが
一人で適当にされても困る。
なので一応話し合うことに。
「靴下だけ60度で洗うのは?」
「洗ってもいいけど、靴下ためたって10足とかでしょ。
それだけで洗濯機回すのは、非経済だよね」 (←あいざぁ的ケチ発言)
「あ、いいこと思いついた!
靴下をバケツにためておいて
熱湯をかける んだよ。
そしたら菌は死ぬから、その後、他のものと洗うといいよ」
なるほど、
まあ理には適ってる。
なので、実践してみることにした。
トイレ掃除用だったバケツに靴下をため
(鬼嫁ですが、なんせ危険物なので
普通の掃除用のバケツを渡す気にはなれず
このバケツの方が綺麗だよと嘘をつきました)
「明日洗濯してくれる?」
と律儀に確認して、
自分で熱湯をかけて就寝したマンジロウ。
翌日、「洗濯、悪いけどお願いね」と再度確認。
彼も、よっぽどこたえたんだろう。
なんせ水虫なんかなるわけないダロと思ってたのが
ばっちり水虫逃げ場ナシ、なんだもの。
そりゃ謙虚にもなるわな。
しかたがない、
他の物と一緒に洗濯してやろう、と
バケツ(靴下とかつて熱湯だった水入り)を持ち上げた瞬間
くっさー!!
あまりの臭いに、鼻がもげるかと思った。
マンジロウの名誉のために言っておくと
彼は別に足がくさいわけではないのですよ。
でもね
程よい温度で長時間温められた靴下&汚水はくさかった。
それってどんなくささ?と思った人は
水虫菌付きの靴下10足ためて、熱湯かけて翌朝かいでみてください。
卒倒できます。
あまりの臭いに、洗面所に流す気になれず
トイレに水を捨て
手を突っ込んで脱水する気にもなれず
びちょびちょのまま、洗濯機に投入。
もちろん他の物となんて洗えないので
90度で靴下だけ洗濯。
めちゃくちゃ腹が立ちました。
以降、靴下をためては、熱湯をかけることなく
60度で洗濯してるんだけど、
ある誘惑と戦っている。
それは、靴下だけじゃもったいないから
雑巾も一緒に投入したらどうだろう、、、、
「水虫菌があっても、60度で死滅するから
他の物と洗っても大丈夫」という理屈は
「雑菌があっても、60度で死滅するから
危険物となら洗ってもいいんじゃない?」
に、おいらの中ではなっていくわけで。
まだ洗ったことないけどね。
あいざぁならやりそうだよね。
10足も黒い靴下があると上級者向けパズル。
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