マンジロウは大変な清潔好きでして。
身なりには人一倍気を遣うし、
ゴウとお風呂に入る時は
入る前にシャワーで洗い、入った後にもまたシャワーでゴシゴシする男です。
(ゴウをバスタブで洗うからなんだけど、流すだけで充分じゃね?)
でもね。
おいらはね。
結婚以来ずーっと
マンジロウは
水虫ではないかと疑っていたわけだ。
なんでって、
足の爪が、おいらのじいちゃん(水虫歴ン十年)と同じくらい分厚くて
最終的には剥がれるから。
最終的に剥がれる爪が、普通なわけないじゃん?
結婚した時と、1年目くらいと、ゴウが生まれた時とハイハイ始めた時。
この4回、おいらは「病院にいってくれ」と頼みました。
頼みましたとも。
でもね、毎回
「え? 水虫?
そんなわけないダロ」
そんなわけないダロってなんだ?
マンジロウは水虫にかからないわけ?
どういう自信? 根拠? 王様? 馬鹿?
「水虫じゃないにしても (っていうか、明らかに爪水虫なんだけども)
その爪とガサガサはおかしいから、病院にいったほうがいいよ」
と言っても
「またあいざぁがおかしいこと言ってる」
と取り合わない。
「この爪はね、
小学生の時跳び箱で怪我をして以来なんだよ」
はああああ?
ちょっと奥さん聞きました?
一体どんな勘違い?
ありえない、と思いながら、
ゴウにうつったら嫌だなあとずーーーーっと思っていて、
禁じ手を使うことにした訳です。
そう、ゴウLOVEのマンジロウ父を。ガッツリ使うことに。
チャンスがようやく巡ってきました。
マンジロウ、日本出張。
週末は実家に泊まるというので、これは勝機と見たわけです。
マンジロウが日本で働いている間に、
マンジロウ父に、
「マンジロウが水虫じゃないかと思うんですが…
本人にそれとなく言っても、ちゃんと聞いてくれなくて…
病院にいって、何もないのであれば、いいんですが…
ゴウにうつらないか心配で…」
将を射んとすれば馬ですよ、みなさん。
マンジロウ父の動きは早かった。
マンジロウ父もマンジロウの性格をよく知っているので
マンジロウが尊敬している親戚のおじさんを呼び出し
土曜日、マンジロウが裸足でくつろいでいる所に登場させ
(マンジロウの実家は床暖房なので暑がりマンジロウは裸足が基本)
「あれっ マンジロウ君、ちょっと足が赤くないかい?
いや、恥ずかしながら僕、水虫をやってしまってね。
でも病院にいったらすぐ治ったよ。
あかちゃんがいるんだから
念のため行ったほうがいいよ」
と
言わせた。
日本から帰るなり
「おじさんがこういうんだよ。
水虫じゃないけど、皮膚炎をおこしてるのかもしれないから
病院にいってみようかな」
マンジロウ、知らぬうちに、父と嫁の手のひらで踊り狂う。
さて賢明な読者諸君。
もうおわかりだね。
病院の診断は、
水虫。
だーかーらー!
言ってたじゃん、5年前から水虫だって!
長くなったので次回に続く。
つづくんだよね。ここで終わらないのがマンジロウマジック。
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