今日、公園でブランコの順番を待っていた。
カゴ型のブランコは人気なのだ。
ゴウも大好き。公園に着くなりブランコに向かって駆け出す。
ゴウが乗りたくて叫び声をあげたので、
使っていた親子が「どうぞ」と譲ってくれた。
すぐ近くにもママ&あかちゃんがいたので、
順番としてはそっちが先じゃないかと思ったのだけれど、
そちらに目配せしても、まったくこっちを見ておらず、
他の人と話し込んでいる様子。
ま、いいか。とブランコを使わせてもらった。
カゴ型のブランコは二台あって、
もう一台を使っている親子と、軽く世間話をした。
ゴウはベビーサインを使うのだが、
それを見たのは初めてだったらしく、
いろいろ質問されたりしていた。
するとその親子の友達が
「ねえ、そこの人たち、ブランコ待ってるんじゃない?
長く遊んでるんだから、そろそろ代わりなさいよ」
と声をかけてきた。
親子は「まあごめんなさい、待たせたのね」と譲った。
譲られたほうは、
「いいのよ、待つことを学ぶべきだもの」
とにこやかだった。
ああ、やっぱりこの人たち待ってたのね。
うちが先に乗らせてもらって悪かったな、
と思ったので、おいらも、
「うちより前から待ってましたよね、
ごめんなさい、先に遊んでしまって」
と謝った。
すると
「いいのよ、何も言わなかったこちらに責任があるわ」
と言われた。
なんとなーく気まずかったのが、とてもすっきりした。
そしてふと思ったのだけれど、
日本語だったら、絶対こういう会話にならないな。
「お待たせしてすみません」「いいえ、大丈夫です」
「順番を割り込んでごめんなさい」「気にしないで」
くらいだろうか。
待つことを学ぶとか、言わなかった方の責任とか、
そういうことはまず言わないだろう。
ドイツ語でのやりとりは、良かったし、
待つことを学ぶべきという返答はすばらしいと思った。
でもそれを日本語で言われたら、
くどいというか、うざいというか、
とにかくそんなふうに感じるだろうな。
知り合い同士ならOKだけど、
見知らぬ人に言われると、
今日のように「お見事」とは思わないだろう。
これっておいらには意外な発見だった。
言語によって、
その場の空気になじむなじまない、ってのがあるんだね。
おいらの感覚の話になってしまうのだけれど、
ドイツ人相手だから、じゃなく、
ドイツ語だから美しく響く会話だった気がする。
言葉のもつニュアンスだろうか。
ブランコはドイツ語ではSchaukelという。英語はswing、ブランコってどこから来た言葉なんだろう?
PR