クリスマスシーズンはすっかり終わりましたが
クリスマス関連のお話です。
季節感がない、これがあいざぁクオリティ。
このブログはタイムリーさとは無縁です。
ドイツでも冬になるとサンタさんの人形をあちこちで見るけど
日本とは
やってくる日にちが違う。
おいらは去年これを知って衝撃だったよ…
日本だと24日の夜にくるでしょ?
25日の朝、起きたら枕元にプレゼントがあるじゃない?
でもドイツでは12月6日に、やってくる。
堂々と。
しかも司祭の格好をして。
なんでなのかなあ、
飾り付けのサンタは日本のサンタと同じなのに
なぜか本人は司祭の格好。
基本的には面と向かってお菓子なんかをくれるんだけど
司祭が来れない場合は夜中に枕元に置いていってくれるみたい。
(枕元には置かない、という家庭もあったので
どこまで伝統的かはナゾ。
でもおいらの周囲には5日か6日の夜に枕元に置くという
習慣の人が何人かいました)
おもしろいよね~
日にちが違うのにも名前が違うのにも、
異文化というか、
伝達の途中でいろいろ変わったんだなあ、
世界はやっぱり広いから
伝言ゲームみたく途中で変わっちゃうんだなあ、と
しみじみ感じ入ったわけです。
おいらは日本の習慣にのっとって、
24日の夜にサンタを出現させ、
6日はただの平日として過ごしてたんだけど
買い物に寄った店に、
ニコラウスが来た!
めっちゃ豪華な司祭の服装で
馬車で乗り付けてきたのでおいらもびっくり。
ドイツ、こういうことの気合の入れ方が半端ない。
ちょうど入り口付近にいたゴウに、一番にお菓子をくれた。
Weckmannという人型のパンにレーズンや胡桃、チョコが
デコレーションされていて、おいしかった。
Weckmannはどうやらこのニコラウスの日で販売が終了する、
期間限定のパンらしい。
ニコラウスの横には、顔を真っ黒に塗った男の人がいた。
その数日後、違うイベントでまたニコラウスにお菓子をもらったが
やっぱり真っ黒の人がいた。
その人は、ぼろっちい茶色の服を着て、
頭はぼさぼさ、顔も手も真っ黒。
ゴウはニコラウスには大喜びだったが、
この黒い人にかなりびびっていた。
あとで聞いた話だと、
良い子はお菓子がもらえるけど、
悪い子はこの黒い人におしおきをされるのだそう。
動物的勘で、ゴウは「この人ヤバイ!」ってわかったのだ。
おもしろいなあ、とおいらはのんきに思っていたが
ゴウにとって、この恐怖はかなりのものだったらしい。
しかもおいらが
「夜はやく寝ないと、黒い人来るよ」
と利用したもんだから、
1月になってもまだ
「黒い人くる? 黒い人くる?」
と夜になると聞いてくる。
「くるよ~ 怖いよ~ ゴウのことつれてっちゃうよ~」
おいらも調子あわせまくってた。
鬼を怖がる子もいるし、
あまり深く考えてなかったんだけど、
ある日街中で、
黒人を見つけたゴウは震え上がった。
ドイツって、黒人が圧倒的に少ない。
アジア人より少ないと思う。
フランスに行くと黒人が多くてちょっと驚く。
滅多に遭遇しないんだけど、
だからこそ余計、ゴウは怖かったみたい。
「黒い人いるよ! いやいやいや! あっちいこう!」
と大騒ぎ。
なるほど~ 黒人は黒い人になるのか。
とおいらは納得した。
ゴウは怖いもの見たさなのか、
しょっちゅう「黒い人見せて」と言う。
カメラにうつった黒い人は、
当時はまさかそんなリクエストがくるとは思っていなかったので
すみっこで半分切れた状態。
ゴウはこれが大変不満だ。
そうか、じゃあ今度から黒い人と言われたら
黒人の写真をネットで探して見せればいいわ、
とマンジロウに話したら、
「めっちゃ人種差別発言やな」
と言われた。
そうか…
おいら、人種差別してたのか…
気づかなかった。
人種差別って、きっとこんな感じで、気づかないでやってるんだろうな。
と、ニコラウスに学んだのでした。
そういや黒人にいやがらせされた経験から、黒人には身構えちゃうんだった。
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