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お育ちのいい夫にてこずる妻日記。エコだったり毒舌だったり。

2024-04

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おいらは、ひいばちゃんが大好きだった。

7才まで同居だったので (その後うちの両親がマンションを買って別居)

ひいばあちゃんがメインでおいらを育ててくれたような感じだった。

家で商売してると、両親祖父母みんな忙しいから。


別居してからも、おいらはひいばあちゃんが大好きで

なにかといえば顔を出し、一緒に時間を過ごした。

ひいばあちゃんは手芸が趣味で、

暗い部屋で一日中時代劇をうつすテレビを前に

こつこつ作品を作っていた。

おいらはそれを見てるだけで楽しかった。


おいらが嫁に行くときには、この花嫁人形作ってね、と言って

そんなには生きられないと笑われた。


ひいばあちゃんがいつか死ぬかもしれない、と考えるのは

おいらにはとても怖いことだった。

ひいばあちゃんはいつも「今年で桜はおわりやな」と

死を予言しては生き延びていた。

それでも予言をやめないので

怖くても、逃げられない問題だった。



おいらの高校はひいばあちゃん家に近いところだった。

おいらは、進学にあたり、

毎日ばあちゃんに顔を見せることを決めた。

どんなに忙しい日でも

テスト週間でも、

必ず顔を出して、ちょっとだけでも話をする。

時間があれば、一緒におやつを食べる。

それが自分にできる最良のことだと思ったし

そうすれば

いつかひいばあちゃんが死ぬ日がきても

おいらは後悔せずにすむと思った。


3年間、おいらはこれをやり遂げた。




20才の時、ひいばあちゃんが死んだ。

あれだけ毎日逢って笑って過ごしたのに

おいらはやっぱり後悔した。

もっと一緒にいられたんじゃないか、

もっともっとなにかできたんじゃないか。

20年も一緒にいたのに。

なぜこれだけのことしかできなかったんだろう。




これは、

ひいおばあちゃんがおいらに教えてくれた

一番大切な真理だ。

人は死ぬ。

どんなに大切な人でも。

どれだけ後悔がないように接しても

足りることはない。


大切な人には、心を尽くすこと。

言葉を尽くし、伝えること。

おいらは、ひいおばあちゃんに、

大好きだと伝えたことがあったろうか。

きっとわかってくれていた。

でも、言えば、喜んでくれたはずだ。



死んでからどれほど後悔しても意味はない。

生きているうちに、なにができるのか。





ばあちゃんに癌が見つかった。

おそらく末期。



ひいばあちゃんの娘である、このばあちゃんは

おいらにとって、とても大切な人だ。

日本に帰ることに迷いはなかった。



というわけで、日本にしばらく帰ります。

更新がどうなるかは未定。





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とりあえず、ゴウがいればみんな幸せ















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すっかりランキング外。

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さてさて。

おいらが子育てに追われている時に、じいちゃんがダウン。

といっても、ただの風邪。


普段、熱らしい熱もでないじいちゃんには

38度という熱は高熱。

うんうんと唸って寝込んでいるらしい。



診察した姉から連絡があった。

「もうあかんな、わしはもうあかんな」

と熱にうなされながら、姉に言うらしい。


しかしただの風邪なので、姉も

「肺炎にでもなれば死ねるかもしれんけど…

すぐ元気になるで」

とは言いにくく、苦笑いしてたらしい。


風邪なので症状は咳と鼻水、そして熱。


「じいちゃん、タンは出てる?」

と姉が確認すると

じいちゃんは何を思ったのか




「タン? あかん、焼肉は無理や」





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さすが90歳で月イチ焼肉店へ通ってるだけあります。
前回の記事、キクばあちゃんの最後の迷言というタイトルで

勘のいいひとは気付いたかもしれない。


キクばあちゃんが、亡くなりました。


ブログに書くには、まだ時間が必要で、

クッションとして、最後の迷言を書きました。


日本を発つ時に、もう逢えないだろうという覚悟はしていたけど

それでも、

余命宣告されながらも、

まーったく死ぬ気配がなかったキクばあちゃん。

覚悟をした、と何度も思ったけれど

本当にはできていなかったよ。



知らせを受けた時、おいらは呆然としていたのに

マンジロウが号泣したのには驚いた。

そんなに逢ってもないやん!って思ったけど

なんというか、純粋な人だなあってびっくりした。


マンジロウにつられてゴウも泣き出したので

おいらも一緒に泣いた。


キクばあちゃんは、すい臓がんだったのだが、

結局は心臓発作で亡くなったらしい。

ほぼ寝たきりの状態になりながらも、

おしめだけは断固拒否。


怖いトイレに、母に抱えられながら行っていた。


意識もはっきりしていた。

みんなが居るところで、

うたた寝してるのかな?っていう状態で

深い息を3回して、

そのまま逝ってしまった。



一時間くらい、おいらは泣いていた。

ドイツなんかに来て、ほんまごめんやで、ばあちゃん。

葬式にもとんでかえられへんで、ごめんやで。

ごめんごめんごめんごめんね。


姉がメールをくれた。

「あんたは誰にもできなかったこと、

ばあちゃんにひ孫を抱かせてあげたんやから

一番孝行したんよ」


「ばあちゃんずっと、ゴウのこと気にしてたよ」



ばあちゃん。

おいらが生まれてから今まで、

ずっと愛してくれて、ほんまにありがとう。

おいらもばあちゃんみたいに、

死ぬまで迷言をいいつづけたいと思います。



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妹からのメールはこれ。「ちい姉の弔電、みんな泣いたで。さすがプロ」姉妹の慰め方の違いに苦笑。






在宅看護を支援する、訪問医。

キクばあちゃんにも訪問医がいる。

ばあちゃん、ちょっと弱ってきてて、

訪問医がこうきいた。



「怖いことは、ありませんか?」



はっと息を飲んだ母。


でもばあちゃんは、一言。



「トイレが怖い。 あとはなんも怖くない」


(この面白さがわからないひとは → ここをクリック


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キクばあちゃん、なんで漫才師にならんかったの。
買出しからおいらが戻ると、えらいことが起こっていた。


なんと、キクばあちゃんが、

トイレに座ったら、

なぜか立ち上がれなくなり、

うちのおやじに救出されたらしいのだ。


本人、すごく落ち込んでいた。


「やっぱり、足腰が弱ってるんやなあ…」


おばあちゃん、怖かったやろな。

かわいそう、とおいらも悲しくなった。


なんだかしょんぼりしてたら、妹が話しかけてきた。


「ちい姉、聞いた? ばあちゃんの話。

あの、便座あげたまま座って、

便器にはまったってやつ」




………はい?



おいらがキクばあちゃんから直接聞いた話とは

なんだか随分違いますが?








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キクばあちゃんにもプライドはありますからね。

プロフィール
HN:
あいざぁ
性別:
女性
自己紹介:
ドイツ在住、細々とライター業。
海外転勤につられて、まんまと策略婚。
夫との育ちのギャップに窒息寸前。


夫:マンジロウ。日本人だがアメリカ人的思考。
息子:ゴウ。幼児。

☆☆★★☆☆☆☆☆☆

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著作権はあいざぁにありますので、勝手な引用は禁止です。勝手なリライトはおいら泣いちゃうのでやめてください。書き直して酷い文にされることほどツライことはないです。


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