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お育ちのいい夫にてこずる妻日記。エコだったり毒舌だったり。

2024-03

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おばあちゃんが永眠しました。

そのことがあって、少々、ネットから離れていました。

なんというか、そうだなー、なんていったらいいのかな。

感謝しかなかったです。

悲しいとか、日本に戻らなかった後悔とか、ショックとか、

そういうのはなくて

心から、ありがとうと思いました。




実は、おばあちゃんがかなり危険だと、

亡くなる一週間前に姉から連絡があり

マンジロウに日本に帰るよう言われました。




もし帰ったら、

おいらは、おばあちゃんの死を待つんじゃないかと、想像しました。

一日でも長く、と願うのは、おいらにはナイ選択肢で。

早く楽になってほしいと思うのは、おいらっぽいんですが、

「いつドイツに戻れるかな」と、ほんの一瞬でも思ってしまったら

おいらは一生、その事実に苦しむだろうと、思いました。




結局のところ、度胸がなかったわけです。

どんなに危なくなっても、おばあちゃんは一年以上生きそうな気がしたし

最後のお別れは、年末年始で、したつもりではあったし、

というかむしろ、元気なばあちゃんしか見てないことが

とても幸運だとも思ったし。




不思議なくらい、最後に逢えなくてごめん、とは思いませんでした。

ただもう、ありがとうって。

おいらのこと、大事にしてくれて、ありがとうって。

ずっとずっと、ずーっといてくれてありがとうって。

おいらは親からも愛されていたと思うけど、

おいらの親ってちょっと変で、

なかなか、愛情を疑わずにはいられない人たちなので、

一点の曇りもないおばあちゃんの、

掛け値なしの愛情は、きっとおいらの人格形成において

救いだったわけです。




やっぱりおいらがいないと、本は止まってました。

マンジロウの入院まではこまめにチェックしてたんだけど

もうすっかり終わって印刷に流れてるだろうと思い、

手を抜いた途端止まってたという。

本当にやる気のない編集だったな…。

止まったら連絡しろっていっておいたのに。




おばあちゃんは、装丁に悩んだり、

文字の級数や組みをいくつも見たり、

ノンブルを選んだり、

そういうことをしたかったんだと思う。

おいらはそれが一緒にできたから

本にならなくても、後悔はない。




弔電を打ったけれど、

結局式に間に合わず、

それに気づいた弟が連絡をくれ、

15分で書いた手紙を、式で読み上げてくれました。

「読んでる方も聞いてる方も、すごく泣いてたよ」

と、超他人事のメールをマンジロウ母がくれました。




もう少し生きて欲しかったと、やはり思うけれど

苦しみが少なく

ほぼ最後まで自分でおトイレにいき

意識もあっての最期なので、

これ以上のことはなかったと思います。

できるなら、おいらも同じように逝きたい。




最後に、届かなかった弔電をここに記したいと思います。





おばあちゃんにもらったDNAも、

思い出も

教訓も

なにひとつなくさずに

生きていきます。

おばあちゃん、

本当に、本当にありがとう。




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ばあちゃんのDNAは、あいざぁが一番継いでるよ、と身内で盛り上がったとか。



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ご愁傷様です
私、年齢がいってるわりに、こういう時なんて言っていいのか良く未だにわかりません。
でも、人それぞれの見送り方があるのであって、どれがいいとか正しいとかないのだと思います。周りの人に惜しまれ、孫に感謝の言葉を述べてもらえたおばあちゃんは、とても素敵な人だったと想像するのに難くありません。こうして、人の命はつながっていくのだと、改めて思います。
素直な素敵な気持ちを教えて下さって、ありがとう。
よい URL 2013/05/08(Wed)08:08:24 編集
ありがとうございます。
よいさん、いつも温かいコメントありがとうございます。おばあちゃんはほーんと素敵な人でした。つながっていきますね、こうやって。ほんとに、しみじみと思います。
【2013/05/08 15:42】
無題
あいざぁさん、こんにちは。
この度はなんと申し上げてよいか・・・ご愁傷様でございました。

私も数年前に最愛の祖母を見送っております・・・
あいざぁさんの最後の弔電の内容に、目頭がうるうる来てしまいました。ほんとにありがとうって気持ちでいっぱいだったこと、がよみがえりました。

三世帯同居生活って今は少ないかもしれないけれど、私にはとってもとっても大事な、おばあちゃんとの時間でした。

あいざぁさん、思い出させてくれてありがとう。

ありがとう
mahalo 2013/05/08(Wed)10:48:26 編集
ありがとうございます。
mahaloさんも…。順番だから仕方ないとわかってても、辛いですね。mahaloさんがお祖母様を深く愛してることが伝わってきて、おいらもうるってきました。
【2013/05/08 15:44】
こんにちは
何と申し上げたらよいかわかりませんが、ご愁傷さまです…

お祖母様と良い思い出がたくさん残ったんですね(^^)

あいざぁさんの、「おばあちゃんの死を待つんじゃないかと、想像しました」にドキッとしました

私の祖母はもうそろそろお迎えの時期で、しかも私は祖母が大嫌いなため、違う意味で“待って”います

あいざぁさんみたいに感謝は出来ないなぁ、どうしよう?!
2013/05/10(Fri)19:42:00 編集
うーん。
大嫌いな祖母、っていうのもすごい話だなあとおもいました。きっといろいろあったんですね。家族の関係って難しい。嫌いだから、って切れないしねえ。
【2013/05/11 04:25】
無題
あいざぁさん、このたびは御愁傷様でした。
わたしにも今年の夏で91歳になる祖母がいます。あいざぁさんと同じように国外で暮らすものとして、最後のときの迎えかたを考えさせられました。日本に帰るたびに最後になるかもしれないと思うこともあるのですが、幸い祖母はとても健康で、身の回りのことも自分でできるのでなかなかその実感はわきません。でもいつかはきちんとやってくるものですもんね。
あいざぁさんのようにできるかどうかわかりませんが、今度日本に帰ってまだチャンスがあったらいっぱいおばあちゃん孝行してきたいと思います。
sawara 2013/05/11(Sat)03:38:34 編集
こんなのしました。
おいらは三年前、おばあちゃんをエステに連れて行きました。個人経営の、質のいいエステで、一番いい部屋でお姫様扱いされてるおばあちゃんを見て、おいらの方が嬉しかったのですが。91歳だとエステはむずかしいけど、ネイルサロンで手のおていれだけしてもらうとかも、いいですよねー。うちのおばあちゃんは最後まで綺麗でいたい人だったんで、すごく喜んでくれました。もちろん、話し相手だけで充分孝行だと思います。
【2013/05/11 04:30】
ご愁傷様です
心からありがとうって思えるあいざぁさんはおばあ様のと素敵な時間を育まれたのだなぁと思います。きっと、あいざぁさんの気持ちはおばあ様に伝わっていると思いますよ。
なんかじんわり目頭があつくなりました。
K 2013/05/11(Sat)07:12:10 編集
ありがとうございます。
自己満足のような記事だったのに、温かいコメントありがとうございます。伝わってると、おいらも信じてます。
【2013/05/13 03:38】
無題
素敵なおばあさまでいらしたんですね。ご冥福をお祈りいたします。
祖父母の近くで住んだ事が無いので、あいざあさんの様に温かな祖父母の思い出がありません。ちょっと羨ましいと思いました。また、孫にこうやって思われて逝かれたおばあさま・・・幸せな人生だったのだと思います。
自分が送る時、また送られる時はこうありたいですね・・・まぁまだ孫はいませんが。(愚息達見てると持てるのか心配~)
お囃子 2013/05/14(Tue)06:07:14 編集
ありがとうございます。
祖母は本当に素敵な人でした。戦争で全てを失ったけれど、それまでは超お嬢様で、戦後は寝る間を惜しんで働き、暮らしに余裕ができると、翻訳の勉強を始め、最後までそれを続けました。おいらはとてもそんなふうにはなれないけれど、あの潔さを受け継ぎたいと願ってます。お囃子さんも、お孫さんができたら、自分のこと、伝えていくといいと思いますよ。祖父母の人生を、おいらはよくせがんで話してもらいました。かれらがどんな苦労をしたか、いくらかは知ってるつもりです。そういう絆も、あるような気がするんです。
【2013/05/14 15:15】
無題
孫からこんな言葉と気持ちを贈られるお祖母ちゃん。
きっと喜んでますね。
大変なこともあったでしょうけれど、素敵な人生だったとお祖母ちゃんも満足していそうと、あいざぁさんのお話を読んでいて思います。
自分もいつかそんな風に送られたいです。




にょろりん 2013/05/14(Tue)16:20:45 編集
ありがとうございます
ほんと、おいらもああいう生き方をしたいなあと思います。かなり難しそうだけど…。
【2013/05/15 06:21】
無題
 あいざぁさんの御祖母さまを大切に思う気持ち、私にも伝わってきました。本の製作、あいざぁさんだからこそ、御祖母さまの願いを受け止めて、行動に移せたのだと思います。きっとありがとうとおっしゃっていることと思います。
 御祖母さまから受け継いだDNAがさらにゴウくんにも受け継がれて行くのですね。
 私は、祖父母も父親もすでに他界しているので、
亡くなってすぐには実感がないものの、しばらくすると、喪失感を感じることもあるので、優しいあいざぁさんご自身もご自愛なさってくださいね。
アメフリカエル 2013/05/15(Wed)17:11:07 編集
ありがとうございます。
お父様まで…。祖父母までは「順番」という感覚がありますが、両親となると、そう簡単に受け入れられないと思います。優しいコメントありがとうございます。しばらくは自分に甘く生活します。
【2013/05/16 02:41】
プロフィール
HN:
あいざぁ
性別:
女性
自己紹介:
ドイツ在住、細々とライター業。
海外転勤につられて、まんまと策略婚。
夫との育ちのギャップに窒息寸前。


夫:マンジロウ。日本人だがアメリカ人的思考。
息子:ゴウ。幼児。

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