おいらの生まれ育った家は、本当に貧乏だったけど、
両親は仲がよく、姉弟4人大切に育てられた。
それでも、選ぶ恋人のタイプは全く違う。
姉は堅実。
昔から学歴、あるいは社会的地位の高い男しか選ばなかった。
今のだんなも、
昔は一流企業に勤めていて、今は自分で事業をしている。
おいらはだめんず。
自分の夢や目標をしっかり持っていて、
しかもそれが珍しければ珍しいほど惹かれてしまう。
一見いいように思えるが、
実は金がなく、おいらより夢を優先し、いきなりいなくなるような男。
妹は同情から恋に落ちる。
家庭に恵まれなかった男ばかり選び、
なぜか必ず家に連れてくる。
おいらは妹の彼氏全員に、何度も食事を作ってきた。
その度に「家庭ってこんな感じなんですね」とか言われた。
弟は、こんな強烈な姉たちを見て育ってきたせいか、
自己主張が激しく自分勝手な女が好きである。
今の彼女は3人目だが、どれもこれも、
とんでもないキャラの持ち主だった。
特に二番目の彼女は超金持ちで、
マンガの「白鳥麗子」を地で行くような子だった。
姉は4人の中で、一番家庭の金銭的な危機に面して来た。
自分が稼いで、両親を助けなくちゃいけないという自負もあったらしい。
だから手に職をつけたのだし、
夫もしっかり稼ぐ能力を持った男にしたのだと思う、無意識にしろ。
おいらは、よくわからん。
なんでああいう男に惹かれるのか。
ちなみにかなり高い確率でB型。
妹は世話を焼きたいのだと思う。
充分に愛されて育ってきたと思うのだが、
どうも家庭内では無視されがちと感じていたのか、
思春期のぐれかたは、そりゃあ見事だった。
つまり彼女の恋愛は代償行為だ。
弟は言わずもがな。
小さい頃からずーっと姉たちが全て決めてきた。
部活はこれがいいんじゃない、高校はここがいいんじゃない。
服はこんなのを着なさい。
食事のマナーはこうすべき。
だから同じように指図してくれる女の子がいいのだ。
「今日なにしよう?」と聞いて
すぐにやりたいことを言わない女の子はだめなのだ。
「映画はこれをみて、レストランはあそこ」
って言ってくれる子が好きなのだ。
おいらが子供が欲しくなかった理由はかなり多くあるのだが
その中のひとつが
「育て方が不安」である。
おいら自身が不完全でテキトーでだめな人間なのに
偉そうに躾とかできるんだろうか。
なにが正しくてなにがいけないことか、伝えられるだろうか。
ぐれたり、父親を刺したりしたらイヤだなあ。
今でもそれは不安というか、考えると面倒くさくなるんだけど、
うちの姉弟を見てると、
「同じように育っても全然違うんだから、
子供が勝手に育っていくんだろう」
って思う。
あとはマンジロウ父が口出ししてこないことを祈るばかり。
マンジロウ父母の電話攻撃に弱ってるおいらに、愛のクリックをプリーズ
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