まだまだ安静中のあいざぁです。
心配してくれたみなさん、ありがとう。
順調に回復してます、でもまだ怪しいのでおとなしくしてます。
連日ベッドにいて、思い出したことのひとつが、
4年前の恋愛。
生まれて初めて、おいらが「このひと、天才だ」って感じた男性。
彼はパフォーマンスの演出家。
小劇場の出身ながら、芸能人も出るような舞台も手がける。
手垢にまみれたパフォーマンスばかりの業界で
本気本音のオリジナルを作り出す。
音の感性より、空間の使い方が独創的で
観るものの心をわしづかみにする。
最初舞台を観たのがきっかけで、
取材やなんやとかこつけて、彼と会うチャンスを得た。
徐々に親しくなり、
プライベートで食事したり、
おいらのお気に入りのパフォーマーを彼に紹介したりもした。
おいらはもう、彼にぞっこんだった。
基本、子供は要らないおいらが
彼の子供を産みたいと本気で思った。
だっておいらは、彼との人生を願ったのではなく
彼そのもの、彼の才能や繊細な手や子供っぽい笑顔が
こころから大好きで
その遺伝子を自分の体でつなぎたいと思った。
そんなふうに、高校生の時の恋愛のような気持ちに
なれたことを感謝もした。
こういう恋愛はもうできないと思っていたのに
自分の中にまだ感情が残っていて
気が狂うんじゃないかと思うほど好きになれることを知って
なんだかとても嬉しかったのだ。
最終的においらは彼をベッドに押し倒すところまで
進むことができたのだが、
お互いにそこで止まってしまった。
彼を追い掛け回すうちに
寝ることはできても、
彼に愛されることはできない、とわかってしまっていた。
彼はおいらより公演やパフォーマーや打ち合わせを優先する。
デートはこれでなんどもキャンセルになった。
おそらく、優先順位を上げることができる女性も
きっと世界にはいるのだ。
でもそれはおいらではない。
そのことを思い知っていたし、
彼もそう言った。
おいらを抱かなかったことが
彼なりの優しさや誠実さだとわかり、
連絡を絶ってしまった。
最後の夜の翌日には、違う男といた。
そうしなければ埋められない傷だった。
それに比べて、マンジロウとの関係は
なんて穏やかで、どうでもいい感じなんだろう。
こころを乱されない日々って
なんて素晴らしいんだろう。
すきでもないのに結婚した、なんて後ろめたいけど
この安心感って素晴らしい。
おいら、その彼と結婚してたら
毎日ハラハラして泣いて、
鬱にでもなってたと思うよ。
だけどマンジロウが出張したって
おいらなんともないもんね。
実は昨日、彼の情報を検索した。
先月、海外公演を行っていた。
アイルランドで、高い評価を受けたらしい。
これからどんどん有名になっていくのかな。
成功してほしいけど、してほしくない。
せつない乙女ごころ。
今朝のマンジロウは、ごみ捨てを命じられて半泣きでした。
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