マンジロウ父のことを昨日書いたので、
いい機会だから、結婚のいきさつでも書こうかと思う。
おいらが友人の催した飲み会(合コンともいう)で
マンジロウとであったのはご存知のとおり。
(知らない人はカテゴリー「あいざぁを知る」の昔の記事を読んでね。
だってリンク貼るの面倒なんだもん)
飲み会は、すごくフツーの会合だった。
他の女の子は、最初はマンジロウに興味を示したが
一年以内にドイツに転勤が決まってるという発言で
ドン引きだった。
その時の女の子たちは皆看護婦さんで
それなりにキャリアも積み重ねていて、
仕事を続けたいというのもあったと思うし、
一年で結婚するよりは破談になる可能性が高いと踏んだのだろう。
おいらは特にマンジロウに惹かれなかった。
育ちが良くてちゃんとした勤め人っていうのは
おいらにとって、ちっとも面白くない。
おいらは日本人にはビザが下りない国に密入国した男とか
やたらと日本民芸に詳しい男とか
映画について話し出したらノンストップな男とかがすきなのだ。
ずーっとアメリカで生活していたマンジロウ。
キャリアアップのために、
次はヨーロッパ市場担当、ってことになったんだけど、
ポジションがアメリカとドイツで空く時期がズレ、
その空白の一年を日本で過ごすことになってしまった。
日本の会社が合わなくてストレスがたまり、
誘われるまま飲み会に繰り出していたという。
おいらはドイツ語が少し話せたので
ドイツ話で盛り上がった。
マンジロウもおいらのことを「ちょっと変わった女の子」程度に思ってた。
お互いに好意を抱いていたわけではないんである。
マンジロウは大学からアメリカに渡ったので
地元に友達が殆どいない。
寂しい男だ。
だからおいらを食事に誘った。
おいらはタダめしならどこにでもついていく。
やっぱりお互い、下心はなかった。
マンジロウとは面白いと思う点や興味をもつ点など、
共通項が結構あった。
考え方も、ある部分は似ている。
だからおしゃべりをしながら食事をするのは楽しかった。
でもそれと
恋に落ちるというのは全く違う。
恋に落ちるには、やはりそれなりのロマンスが必要だ。
マンジロウとおいらには、そういうものは降りてこなかった。
マンジロウが連れて行ってくれるレストランはすごく高くて
しかも信じられないくらい美味しかった。
中にはメニューのないレストランもあった。
シェフが「今日はカジキのいいのが入っていますよ」とか言うのだ。
おいらはマンジロウというよりレストランに惹かれて
毎週のようにデートしていた。
多分3回目か4回目のデートだったか。
ある「一見さんお断りの料亭」の話になった。
おいらが一度は行ってみたいと思ってる老舗だ。
マンジロウも行った事がないという。
「あ、でも、父親に頼めば入れるかも。
オヤジは何度か行ってるから」
とマンジロウは言った。
たぶん、この料亭の話が出なかったら、
そしてマンジロウ父が登場しなかったら、
おいらたちが結婚する展開にはなってなかったと思う。
後半へつづく。しかし今更なれそめなんて、誰も興味ないか。
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