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お育ちのいい夫にてこずる妻日記。エコだったり毒舌だったり。

2024-03

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友達が養子を迎えた。




いきなり話題がそれるけど、養子って「もらう」って言うよね。

おいら、この表現に抵抗がある。

昔は抵抗なかったよ。出産してからだな。

もらう、ってなによ。って思う。

手放した親が、子供を育てられない状況だからといって

痛みもなく放り出すわけないでしょ。

養父母の方だって、望んで待ってやっと出会えた子供なのに

それを物みたいにもらう、って。どうよ。



なので、「迎える」にこだわって書きました。

どうでもいい話なんだけど、ちょっと触れておこうかと。





でも今日はおいらの友達の話を書きたいのよ。

彼女は中国人。日本に住んでる。

日本人の男性と恋をした。

子供の頃来日したので、発音は完璧ではないものの

かなり日本語はできる。


彼は、大阪に住んでいるけれど、

実は地方の、代々特定郵便局を経営してきた名士の跡継ぎ。

当然実家は大騒ぎの大反対。


逆に、中国人の友達の家族は

「よくぞ玉の輿をゲットした」と大賛成。

絶対手放すな、と娘を脅す始末。



おいらの友達、仮にRちゃんとしよう。

Rちゃんと彼氏は、どんなに反対されても別れず、

結局、「ふたりでちゃんと家を継ぎます」と宣言して

結婚した。


おいらはこの「ふたりでちゃんと」を聞いて、

実はがっかりした。

Rちゃんはフランスのソルボンヌ大学に留学までした才女だ。

その気になれば、どこでも活躍できる女性なのだ。

彼にはむしろ「家督は弟に譲るから好きにさせろ」と

家を飛び出して欲しかった。

弟を思いやったのかもしれないけどさ。



二人は3年、大阪で暮らした。

でも、実家からの再三の要請があり、田舎へ戻ることにした。


問題は、子宝に恵まれていなかったことだ。

Rちゃんのママの押しがあり、

二人は結婚直後から不妊治療にあたっていた。

まだ高齢出産というわけではないし、

すぐにできるだろうに、なぜ急いで治療を、と思ったけど

どんなにがんばっても、子供はできなかった。

理由はわからない。

いやもしかしたら、わかっているのかも。

でもそんなの、周囲に言ったりしないよね。



子供ができないまま、田舎の名士の家に入る。

これがどういう意味を持つか、わかるかな。



一生、おばあちゃまや、姑舅の介護に明け暮れ

ちょっと外出するにも口を出され、

自由をかなり制限される生活が続くということ。

しかも人種という、どうしようもない部分で

「家」には気に入られていない。

奴隷同然の生活を想像するのはおいらだけだろうか?


Rちゃんのママも、それを心配したのだろう。

だから不妊治療をさせたのだと思う。

子供がいれば、

それだけで場が明るくなるし

子供関連の外出や付き合いは認められ

「嫁」だけでなく「母」として存在できる。

必要な人間になれるのだ。



こうやって考えると、子供ってすごいな。



Rちゃんて、頭が良くて、おっとりした感じの女性なんだけど

大国から渡ってきて苦労しているだけあって、

なかなかちゃっかりしているというか、したたかというか、

「すげえ」と思うことも多い。


苦労が目に見えている「嫁入り」を

進んで受け入れているのは、

多分彼女も「名士」になりたいのだと思う。

彼と付き合っていた時も、彼が好きというよりは

「育ちがいい」とか「山を持ってる」って話が多かったしなあ。



でも子供はできないし。

実家は痺れを切らしてるし。

どうするんだろうか、と思っていたら、

「子供ができました!」と連絡があった。

5ヶ月の女の子だった。

「いつ????」と思ったら、養子だと言う。



あー、よかったなあ。

本当にそう思った。

うれしそうなRちゃんの笑顔。

目の大きな、かわいいあかちゃん。


舅姑はなんて言ってるのかね?

中国の血が混じらなくて、いいわって言ってるのかな。

それとも先祖代々の血筋が絶たれたと思ってるのかな。



養子って、まるで子供を授かるみたいなものだよね。

どんな子がいいかって選べない。

性別も、容姿も。

(選べるなら、男の子を選んだろうね、二人は)


縁があってやってきてくれた子を受け入れ、育てる。

自分で産んだかどうかなんて、

きっと全然関係なく、愛するよ。

愛さざるを得ないよ。

だってかわいいんだもの。

親を必要としているんだもの。


Rちゃん、よかったなあって思うと同時にね、

こんなかわいい子を手放した親の気持ちを、おいらは思う。

つらかったろうな。

でも、偉いよあなたは。

中絶する道もあっただろうに、

きっと周囲に反対されながら、それでも産んでくれたから

Rちゃんも、あかちゃんも、

今は幸せでいられている。



育てられないなら、中絶したほうがいい。

幸せにできないなら、中絶したほうがいい。

おいらも昔はそう思ってた。


でもね、やっぱりね、

おなかの中でピコピコ動いてる胎児を見てたからね。

そして生まれてきたあかちゃんの、

あの圧倒的な生命を見ているからね。


育てられない状況で産んでも、

ちゃんとこうして、必要としてくれる人のところに

介してもらえるんだな、って、

前から知ってはいたんだけども、

実例を見て、いろいろ考えた。


女の子は、これを知るべきだね。

学校で教えるべきだよ。

子供を作らない方法を教えるなら

同時に、それでもできたら、こういう方法があるって

教えるべきだよ。






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賛成。
養子縁組、迎える立場として考えていたことがあります。
結局は治療で授かったんですけど。

ニュースで産み捨てられる赤ちゃんの話が出るたび、
せっかく生まれてきたのに・・・と悔しく思います。
そして、自分が出産を経験したいまは、
病院にも行かずに産んだ母体も心配に思います。

その母親が養子縁組の道さえ知っていれば、
生みの母、赤ちゃん、迎え入れる家族のみんなが幸せになれるのに。

ほんと、義務教育で教えてほしいですよね。
せめて自分のこどもには教えておこう。
しまこ 2010/07/16(Fri)16:44:02 編集
そうですよね
あの出産を、たとえばネットカフェでやっちゃうというのは、本当に、ある意味すごいと思いますよね。あんなに痛くて、時間がかかって、いきんだって簡単には出てこないのに、なんてことだろうかと思います。
母体の安全のためにも、出産の体制を整えてあげたい。これって少子化対策にもなるんじゃないでしょうかね?
【2010/07/17 01:37】
無題
私の友達も名士の跡取り息子と5年付き合っていましたが、相手方の家族に反対され、婚約解消しました。理由は彼女には父親がいないからです。なんじゃそりゃ。
私も以前は“中絶”ということを深く考えたことはありませんでした。でも自身が妊娠し、色んな事をインターネットで調べるようになってから、お腹の中で生き生きとしている赤ちゃんを無理やり引きずり出すことが中絶だと改めて知り、唖然としました。赤ちゃんは必死で逃げるんだそうです。それを想像して気持ち悪くなりました。
無知であることは何とも怖いと思います。私ももし若い時に妊娠していたら、中絶という手段をとっていたかもしれませんから。
多くの女性が後で後悔することになる前に、おっしゃる通り、先ずは教育が必要なのかもしれません。
子供を産むことが精神的にも金銭的にも大変な日本はどうしたのかなぁ。
その点アルゼンチンは、中絶禁止ではありますが、国立病院の医療費がすべてタダなのはえらいと思います。(その点だけは)
メガネざる URL 2010/07/17(Sat)00:36:36 編集
いまだに?
おおお。国立病院では、どの病気でも医療無料ですか?
ドイツも昔はそうだったらしいですよ。すばらしいですね、それは。
しかし…父親がいないからって。なんだろう。何がだめ? いいじゃないですか。一人で娘を立派に育てたお母さんがいるんでしょ? その母に大切に育てられた娘さんなら、いいお嫁さんになると思うけどな。
【2010/07/17 01:39】
赤ちゃんポスト
ドイツではBabyklappeと呼ばれている赤ちゃんポスト、私の地元、熊本の慈恵病院はこのドイツのやり方を参考にし「*こうのとりのゆりかご」と名付けられてます。(諸事情のために育てることのできない新生児を親が匿名で養子に出すための容器、およびそのシステムの通称)
私のカリフォルニアに住む友達も、最近、日本から養子縁組をして赤ちゃんを迎えました。「アメリカ人は、まるで犬猫でももらうように子供をもらう」と養子縁組を非難する人も居ますが、子供達にとても迎える家族にとっても、別の人生を与えられる機会があるということは素晴らしいことだと思います。しかも、養子であれ実子であれ、差別なく暮らせる国は素晴らしいと思います。悲しいかな、日本はまだまだ養子に対して、差別の目がありますよね。Rちゃんも赤ちゃんも辛い事もあるかもしれませんが、幸せになって欲しいです。
まみりん 2010/07/17(Sat)05:10:50 編集
おお、赤ちゃんポスト!
まみりんさんの言うとおり「普通とちがう」って思われますよね。でも本人たちは、それでも幸せになれると思います。だって家族なんだもの。辛い時期はあるかもしれないけど、きっと乗り越えられるよね。

【2010/07/17 16:52】
いろんな方法
があるってことを、保健体育の時間や家庭で教えてあげてほしいですよね。とくに女の子には。
生き方は自分で選べるんだよっていうことを、ピンチのときに思い出せるくらいに。
mahalo 2010/07/22(Thu)08:32:47 編集
100人に必要なくても
学校で教えてもいいと思うんですよね。性教育と同じくらい必要だと思うなあ。
【2010/07/24 06:09】
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プロフィール
HN:
あいざぁ
性別:
女性
自己紹介:
ドイツ在住、細々とライター業。
海外転勤につられて、まんまと策略婚。
夫との育ちのギャップに窒息寸前。


夫:マンジロウ。日本人だがアメリカ人的思考。
息子:ゴウ。幼児。

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