おいらみたいな、荒っぽい女性で料理をする場合、
栄養が偏ってそうな若い子をみたら、
首根っこをつかんで家に連れ込み
ムリヤリごはんを食べさせる、という習性がある。
今回の被害者。アンナ、24歳。会社員。
一人暮らし。自分で料理はしない。
好きな食べ物:寿司。
日本食はヘルシーで太らないと信じている。
身長180くらいか?細身。
主食:そば。
単純にスリムなだけなのか、栄養失調のなのか。
判断が難しいところ。というくらい、そば好き。
なんせ、家でごはんを食べる時は、ほぼ、素そばだという。
「だって簡単だもん、茹でて、つゆをかけたら終わり」
うーむ、いまどきの子っぽいな。
ドイツ人と日本人って、ほんと似てる。
昨日はカレーを作ったので、アンナに仕事帰りに寄るよう、誘った。
マンジロウには初対面である。
マンジロウは前々日から、いつ帰宅するのがベストか悩み続けていた。
アンナと一緒にごはんを食べるか、
それともおいらとアンナの食事が終わってから
一人で食べるのがベストか…
どうでもいいよ。
と思ったが、マンジロウの判断に任せることにした。
てんぱったマンジロウは
「もう、俺、外食してくる (ノд・。) グスン」
とまで言い出したが
結局、カレーが食べたかったらしく、
悩みぬいた末、九時に帰宅。
このあたりの、マンジロウのこだわりが全く理解できん。
おいらはアンナと二人でカレーを食べた。
実は日本のルーを使ったカレーは、おいらあんまり好きじゃない。
でもマンジロウが大好き。
おいらがなんで好きじゃないかと言うと、
油がべったりクチにつく感触がキライなのだ。
アレ、相当の動物性脂が入っている気がする。
しかしドイツに来て発見した、ポロネギ。
これを8皿分ならまるごと一本、刻んで
たまねぎをゆっくり炒めた後に加え
さらに炒め続ける。
これでものすごく、油の感触が軽減される。
と、おいらは思う。
それにしても、超日本カレーだし、辛口だし、
アンナ、食べられるのかな、と思ってたけど
「おいしい、おいしい」とずっと言い続けてくれた。
つけあわせの
・にんじんとナッツのサラダ
・ブロッコリーの粒マスタードあえ
にいたっては
「なんてきれいなの」と感嘆の声。
最終的には「器もステキ!日本で買ったのね!」
「いや、ドイツだけど…」
と、目に付くとこ片っ端から絶賛。
つまり、おいらたちが栄養の偏った子にちょっかいを出すのは
そういう子が、こうしてすごく嬉しそうに&楽しそうに
いっぱい食べてくれるからだ。
作る甲斐というものが、ここにある。
ところで、今回のサラダはオリーブオイルや粒マスタードなど
西洋の調味料を使っているので
もちろん、日本食ではない。
しかしアンナは「これは日本食だ」といって譲らない。
彼女の中では
ヘルシーで野菜たっぷりであれば、それは日本食なのだ。
帰宅後、マンジロウは一人でカレー。
おかわりも自分でよそった。
しかも、食後のお茶も自分で淹れてた。
こんなマンジロウははじめて見る。
そしてにこにこしながら、おいらたちの会話に参加。
なるほど、これが美人効果。
マンジロウガ自分でお茶を淹れられることがわかって、よかった。
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