いろいろ縁があって、アメリカにあったことのないメル友がいる。
彼女は最近二人目の子供が生まれた。
生まれる前からもそうだったのだけれど、
子育てについて真剣に考えている立派な女性だ。
ほんと立派なの。
もうほんと立派な経歴の持ち主でね。
すばらしい女性なんだけどね。
メールが…重い。
最近のメールに、こう書いてあった。
「子供たちを、
社会貢献できる立派な人間に育てるために云々、
あいざぁさんはどんなことをしている?」
ちなみにこの人は日本人で、日本語でのメールです。
社会貢献か~
これってよく聞く言葉なんだけど、
どーも、おいらはしっくりこない。
社会貢献ってどういうことなんだろうね?
言葉から連想するのは、
医者や看護師のような、人命を救うこと。
あるいは発明家。
いえいえ、社会貢献はそういう大きなものばかりじゃないですよ、
納税だって立派な社会貢献。
と言われたら、なるほど、とは思うけど、
それって子育ての指標にはならないよね。
納税できる人間に育てるのって、難しいか?
いや、まて、たしかに、
ニートでは納税できない。
しかしフリーターはできるぞ。
じゃあフリーターはOKか?
OKかなあ。
個人的にはOKだけど、
「子供はフリーターでOKです」って言い切っちゃう子育てってどうよ。
仕方がないので、
おいらは返事をこう書いた。
「おいらは社会貢献という高い目標を持てません。
なぜなら、おいら自身が社会貢献できていないからです。
だからこそゴウを立派に育てたいような気もしますが
きっとできないでしょう。
おいら自身ができないことを子供に望むのは
おいらの器では難しいのです。
おいらはゴウが幸せを感じられる人間に育てようとがんばってます。
ふとした時に、あー幸せだな、って言える人間にしたいです。
周りの人も一緒に幸せにできる人間に育ったら嬉しいけれど
なによりもまず、ゴウが幸せであることが
おいらの願いであり、成し遂げなければならないことだと思ってます」
正直に言う。
おいらはゴウの頭脳とか運動能力とか
そういうものに興味が持てない。
日本の友達に脳トレとか話をきくけど、やる気になれない。
脳が発達して、幸せになるっていうんなら別だけど。
笑ってるかどうか。
それだけが重要。
頭悪くていいんだ。
今笑ってて、きっと明日も笑うだろうって思えたら。
ゴウが大きくなって、どこかにいっちゃって、
滅多に逢うことができなくなっても、
思い出すのが笑顔ばかりだったら、
きっと何も心配せずにいられると思う。
いまのところ、ゴウはよく笑う。マンジロウも笑顔が増えた。多分おいらも。
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