おいらの生活から、
もうすっかりマンジロウがいなくなって数ヶ月。
出産の後は、驚きの速さで飛行機のチケットを取り
すぐに駆けつけてきたけれど、
マンジロウ父のほうが先に抱っこしちゃうしさ、
パパとしてイマイチの扱いだった。
ゴウを見せてやるために、
スカイプのカメラを設定しようとしたけど、
ゴウの世話してると、まとまった時間があれば寝ちゃうので、
なかなかできないんだよね。
マンジロウは週末気が向いたら電話してくる。
ゴウがぐずってたり、授乳中だったりすると、
あとでかけなおしてもらう。
マンジロウはゴウのこと、
「実感がわかない」
としか言わないので、
ドイツに戻ってからゆっくり慣れていけばいいと思い、
おいらは焦ってはいなかった。
この間、ゴウが腕の中で眠って、
布団におろしたら目が覚めるような状態だったので、
抱いたまま電話に出た。
おいらの話し声でゴウは目を覚まし、
ぐずぐずと泣き出した。
「マンジロウ、ゴウの耳に受話器を当てるから、
話しかけてみたら?」
マンジロウはあまり乗り気ではない返事だったが、
おいらはかまわず、
「おとうちゃんだよー」と受話器をあてた。
そしたら受話器から、
びっくりするくらい焦った声で
「ゴウッ、お父さんだよっ
お父さんだよっ
ゴウ、泣いちゃだめだよ、
いい子にして、ゴウ、
わかる? お父さんだよ」
って話しかけてた。
あ、おいら、間違ってたな。って思った。
ウェブカメラ、すぐに設置しよう。
ちょっと感動したりしたのは、出産ホルモンアンバランスのせい。
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