9月からゴウが幼稚園に通いだしたので
心に余裕ができ、
更新頻度が上がってるあいざぁです、こんちは。
子供がいると、
今までの人生にはなかった経験ができて
本当にありがたい。
ゴウがいなければ
ドイツの公園にこんなに詳しくならなかったし、
幼稚園だって外側しか見られないままだった。
ゴウと過ごす時間すべて、
ありがたいと思ってる。
そして心からゴウを愛してる。
でもね。
ぶっちゃけ、
愛だけじゃないよね、人生。
冬の公園なんざ行きたくもないしさ
愛しててもトイレには来てほしくないしさ
一人で風呂に入りたいしさ
マジで勘弁して、と、3年過ごしてきて、やっと!
幼稚園始まりましたよ!
長かったわー
幽閉されてた囚人みたいに
突然外に出されても
眩しくて目は開けられない、
足も動かない、みたいなね。
自由時間がいきなりできて、
おろおろしてしまう毎日です。
ドイツの幼稚園事情は、日本ほど深刻じゃないにせよ
やっぱりどこも満員で
うちは25時間枠(お昼ご飯食べずに帰宅)
しかもらえなくてねえ。
がっかり…
でも、今思うと、
それでよかったのかも。
なぜなら、
幼稚園が始まって一ヶ月経つというのに
ゴウ、毎朝号泣。
いやいやいや、泣きすぎじゃない?
このこ、どっかおかしいんじゃない?
朝起きて、用意して、靴を履くまではいいの。
なんでかしらんけど、ここまでは進む。
そこから、家を出てくれない。
力づく引きずっていくのだけど、
マンジロウは使えない男だから、
この力技ができず、
「こんなにいやがってるんだから休ませたら」
と言い出すので、
おいらが肩に担いで連れて行くことになる。
当初は、マンジロウが車で会社いくついでに
ゴウを幼稚園まで送る予定だったんだけど
毎朝、
おいらとマンジロウふたり揃ってゴウを送ってる。
なぜなら、ゴウは車に押し込もうとしても
絶対おいらを離さないから。
「マンジロウがいるでしょ」
と言っても、「ママがいい!」と。
ベルトもさせてくれない。
仕方がないから
「ママもいくから、ちゃんとベルトして」
と諭すはめになる。
道中、ゴウは 「幼稚園は怖い」 をひたすら繰り返す。
これは、想定外だった。
日本で一時保育に預けていたので
おいらはてっきり、
ゴウは幼稚園大丈夫な子なんだと思ってた。
実際、日本では問題なかったし
先生に「この子はどこででも、マイペースで楽しめる子です」
と太鼓判押されてたから
そうなんだろう、と思ってた。
ドイツ語オンリーの環境。
これが、ゴウにとって、かなりの重圧だったようだ。
ゴウはドイツ人の友達が多い。
ドイツ語を理解するし、話す。
例えば、色の名前なんかは、
日本語よりドイツ語の方が確実だ。
だからまったく心配してなかった。
でも、思わぬ落とし穴。
ゴウの幼稚園は正統モンテソーリなので
クラスは縦割り、
つまり6歳から3歳までの子が一緒に過ごす。
この、年上の子たちが話すドイツ語に
ゴウはショックを受けた。
「何言ってるかわからない」
と呆然としていたゴウ。
その上、その子達に
「お前、何語喋ってんの?」
と言われてしまい、
すくみあがってしまった。
そう、ゴウのドイツ語は3歳児レベルまでいっていない。
気心のしれた子と遊ぶには十分。
でも、初めての場所、知らない子ばかり、
ドイツ語を話せない自分がマイノリティ、
その上母親は消えてしまう、という状況に
ゴウの恐怖はMAXを超えた。
ドイツの幼稚園は「慣らし」があって
最初は30分、次は1時間、というように
少しずつ幼稚園にいる時間を長くしていく。
たかだか午前中4時間程度の幼稚園なのに
ゴウだけこの慣らしがまったく進まず
夕方4時まで枠の子がフル滞在してるというのに
ゴウは2時間の壁が越えられない日々だった。
今になってようやく、というか
なんか、なし崩し的に
ゴウを12時まで預けてるけど、
それは問題がないわけではなくて
「これ以上慣らしを続けてても先に進まない」
という教育的判断があったにほかならない。
毎朝、ゴウは知恵を絞って抵抗を試みる。
おとついは車から降りない、
昨日は幼稚園の門にしがみついて離れない、
今日は靴を履き替えない、
というように
様々な方法で幼稚園を拒否する。
不思議なことに、すべて試すことはせず、
毎日ひとつだけ、
そういう抵抗をする。
結局おいらが引きずって教室に入り
先生の前に連れて行ったら、
泣き叫んでオイラの足にしがみつき
絶対に離れず
先生とおいらとふたりがかりで引き離し
おいらは走って逃げる
マンジロウも一応一緒に逃げる
という新喜劇を毎日飽きもせずやっている。
しかしおいらがいなくなると、
すぐ泣き止んで、遊びだすのだ。
実際、迎えに行くと
「もっと幼稚園で遊ぶ」
と言ってなかなか帰らない。
いつも一緒に遊ぶ友達もいる。
仮にアンソニー君にしよう。
彼は同じく新入生の3歳だが
泣いていたのは最初の数日で
今はすっかり幼稚園に慣れている。
ある朝、ゴウが言った。
「先生は助けてくれない。
でもアンソニーは助けてくれる」
なんだそりゃ、と詳しく聞いてみると
ほかの子が、ゴウに嫌なことをしてきたのを
アンソニーがNein!ナイン=ダメ と言って
その子を突き倒したのだそうだ。
えっ突きっ?
やりすぎじゃね?
でも、おいらは感動した。
ゴウのことを、そんなふうに守ってくれる子がいるなんて。
何が不満で幼稚園嫌がるんだ、この子は。
アンソニーがゴウのために喧嘩したことが
問題になってないか先生に聞いたら
「ゴウが引っ掻かれて、アンソニーが怒ったのよ」
とちゃんと理解されていた。
アンソニーすごい。
かっこいい。
こんなにかっこいいのに
おむつ外れてなくて
おしゃぶりも手放せないんだよね。
砂場で、熱心に遊びながら、
一息つこうと、立ち上がり
おもむろにポケットからおしゃぶりを出して
ちゅちゅちゅ、と吸っているのを見たよ。
なんやねん、かっこよすぎるやん。
惚れてしまうわ、そのギャップ。
ゴウはお気に入りの女の子もいて
その子には「さよなら」を必ず言う。
これが、正直ありえないレベルの美少女。
でも彼女はちょっと冷たいのよね~
ドイツ語が通じないゴウには
興味がないのかな。
でも、それでいい。
こんな美人と仲良くなっちゃったら
それが平均レベルになるかもだもの。
そんなことになったら、人生真っ暗よ。
いつになったら、マンジロウと幼稚園行ってくれるのかなー
今回の騒動で
ゴウがマンジロウをまったく頼りにしてないことが
よくわかったから
かなり先のことかもしれない。
けどおいら、長い幽閉生活で
3時間程度の自由時間でもワクワクしちゃって
楽しいからいいの。
掃除して昼食夕食作って終わるけど
それでもいいの。
来年は45時間枠もらえますように。
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