妹の誕生日だった。
マンジロウとおいらは別々にお祝いメールを送った。
仲悪いわけじゃないよ。
マンジロウが、妹のメールの内容を教えてくれた。
「俺が送ったメールが最初だったんだって、パソコンでは」
あっそう。
おいら出遅れたわけね。
「だからね、一番目のお祝いメールで特に嬉しかったって」
あーはいはい、そうですか。
「彼女は、相手が喜ぶメールを書こうとしてくれるね。
彼女のためのお祝いメールなのに
俺を喜ばせようとしてくれる。
あいざぁと一緒だね」
マンジロウは優しく笑ってた。
なんていうか、
こういうブーメランみたいに飛んでくる言葉には弱い。
うっかり、嬉しかった。
なかなか芽生えない感情なので、ここに記録しておこうかと。
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