昔、ゲスな雑誌のエロコーナーを何度か書いた。
真理子の熟れた蕾がどうのこうの、というような
ぶっちゃけ誰も読んでなさそうなやつだ。
そういうものを書いたことはなかったが
セオリーが出来上がってるので
数作読んで似たような展開にさせればよかった。
小説とライティングはまったく別物だが
これに関しては官能小説というより
ライティングに似てた。
条件をクリアし、わかりやすく、ストレートに伝える。
凝った技法はいらない。
だからおいらでも書けたが、
びっくりするくらい安く、
展開が同じようなのばっかで書き分けるのにも疲れ
いつしかやめてしまった。
こういうのは、本人よりも周囲の方が書いたことを覚えているもんで
先日依頼がきた。
BL小説を書け、と。
いつもお世話になってる人からだったので
まあ、話だけ聞いてみようと思った。
ボーイズラブくらいおいらも知ってるが
手元に資料がないし
それにそういうのは、書き手が大勢いるだろう。
そもそもおいらは小説は書かない。
聞けば、淑女向け雑誌の誌面リニューアル案で
BLにちょっと興味はあるけど、
自分でわざわざ買うことはしない女子をターゲットにした
コーナーを作りたいとのこと。
時代は今やBLなのだそうだ。(古くないか?)
試作なので、プロに頼んでお金をかけたくないという。
つまりおいらにもお金は払いたくないという話だ。
淑女向けなのでバリバリBLは困る、
耽美小説っぽいのを頼む、
主人公はフランス人とイギリス人がいいんじゃない。
というムチャ振り。
でも暇だったんで、書いてみた。
フランス人とイギリス人じゃ日本語で書けないから
混血と滞在歴が長い、に設定を変え
細かい設定なしに初キスシーンを書いた。
いやもう、びっくり。
おいらBL小説って読んだことさえないんだけど、
書いてて楽しい。
昔書いた真理子の蕾より断然おもしろい。
これ? これが萌え?
一日で書いたけど(超短編です)
結構気に入ってしまった。
案は通らなかったらしいので、
どっかでこっそり公開しようかなと思ったけど
ここで公開したら皆どん引きだろうし
お蔵入りかな。
けーどー
おいらにもしものことがあって
パソコンからこのお話が見つかったら、恥ずかしすぎる。
廃棄しかないかしらん。
少女漫画でときめいた頃を思い出した。
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