ハナコさんのグループホームの日常

パソコンが　（というかブラウザが？）　変わったせいなのかな。
なんか体裁が崩れてるんだけど…

おいらのパソコンだけの現象かな？
よくわからん。


ハナコさんが見つかって、
うちの母親がお見舞いに行くっていうんで、
おいらもくっついていってきました。


グループホームって初めて行ったけど、
明るくて広くて、職員さんはみんなやさしくて
結構居心地はよかった。

でもやっぱりね…
ハナコさんは元気で、いつもと同じ、にこにこしてたけど
周りの人はもっともっと重症。


ハナコさんとはリビングでお茶してたんだけど、
おいらたちのまわりを、延々歩き続けるおばちゃんがいて
これはちょっと怖かった。

他にも、おじいちゃんが、おいらのことを職員だと思ったのか

「おい、これを片づけろ」

と命ぜられてしまい、
彼のおやつの食器をおいらが片付けたりとか。

おいらこういう経験ってほんとないから、
かなりビクビクしてしまった…


ハナコさんは、失踪のことはまったく覚えてなかった。
おいらのことも、母のことも覚えてなかった。

でもニコニコとしてくれた。


お部屋も見せてくれた。
小さいけれど、清潔だった。

「あ、蚊がいる」

と、あわてて殺虫剤を取りに出て行った。
しばらくして戻ってきたら、
犬のぬいぐるみを抱いて戻ってきた。


殺虫剤は？


「あのね、失礼なのよ。
ちゃんと返してね、なんて言うのよ！
だから言ってやったわ、

私は借りたものは返します！」


はあ…

それから少しして、また部屋の外に出て行ったハナコさん。
しょんぼりして戻ってきた。


「あのね、ぬいぐるみを返してって言われちゃった。
ぬいぐるみなんて、ないんだけど…」


おいらが犬のぬいぐるみを差し出すと、
ハナコさん、ぱっと顔を輝かせて

「なんてかわいいワンちゃん！」

と大喜び。


ひとしきり、抱っこしたり頬ずりしたりしてる。


「ハナコさん、返しに行かなくていいの？」

って聞いたら

「ん？　誰に？」




すみません、おいら、それ知りません。



姉が「失踪のたびに症状が進む」って言ってたけど
前に会った時とは比べ物にならないくらい、
ハナコさんの記憶力は低下していた。

かけあいはちゃんとできるんだけど、
会話が成立しない。

堂々めぐりで、どこにも辿りつけない。


おいらがお土産に持っていったチョコレート。
「数が多いのはだめ」
と姉に言われてたから、10粒のトリュフにしたんだけど
一気食いされた。


「ハナコさん、一気にたくさん食べちゃだめ」
と何度もとめたけど

「食べてないよ、これが初めてよ」
と言い張って、ささっと食べてしまう。

はがいじめにするわけにもいかないから、
おいらにはどうしようもなかった。

チョコ、好きなんだね。
でも次回からは、チョコはやめておこう。


ああ、なんかさ、
ハナコさんが喜ぶものを贈りたいのに
贈れないっていうのが、つらいよ、おいら。



それでもハナコさんは元気で、ニコニコしてて
とてもかわいかった。


スリッパで長時間歩いたせいで、
ハナコさんは足の裏にマメができてしまい、
ヒョコヒョコ歩いてた。


もうハナコさんが、そんな無茶をせずに済みますように。


　　
ブログの体裁が元に戻りますように。