☆なれそめ1~4を先に読んでね☆
すぐに体に触ろうとする男はキライなんだが
(くどいけど、おいらが惚れてる場合は別だよ)
ここまで接触がないと、それなりに不安になる。
本当は男が好きなんじゃないか? とか
変な性癖があるんじゃないか? とか
勘ぐっちゃうわけだ。
なによりおいらにとって重要だったのは、
「おいらはこの男とヤれるんだろうか?」ってことだった。
好きで好きで仕方ない人となら、何も問題はない。
でも一方的に告白された場合、
「彼とキスするのか…できるかな?」
って大きな基準だと思う。
したい!っていう欲求が自分にないから、
そういう場面を受け入れられるのか、自信が持てない。
生理的に受けつけるかどうか、
前もって考えて分かる場合もあるし、
その場にならないと分からない場合もある。
マンジロウとは、後者の関係だった。
なんか常に淡白で、サラリとしすぎてて、
そういう想像ができないんである。
ある日、マンジロウのマンションでおいらが料理を作って、
やはりそのまま何事も起こらず、帰宅しようとしたら、
玄関で、マンジロウが
エイヤッて感じでおいらを抱きしめた。
中学生か?っていうような不器用さで、
ムードもへったくれもないんだけど、
それが反対にある種のムードに感じられ、
「あ、この人のこと、生理的にはキライではない」
と納得できた。
うーむ、なんとロマンチックからかけはなれてるのだろうか。
書いてて悲しくなるな。
でもおいらには大切な問題だった。
だって一生、一緒に暮すんだもん。
触れてほしくない相手とは暮せない。
そりゃあ、触れてほしくてたまんない男と暮せたら一番いいが、
イヤでさえなければ、
これから仲良くなれる可能性だって、あるわけじゃない?
結局その日は抱擁だけだったのだが、
おいらとしては、非常に安心できた一日だった。
これはマンジロウとの関係のなかで、一つの山場だった。
お互いに、この初めての接触で、
気持ちが少し固まったみたいだった。
次のデート、高層ビルにある、光に溢れたカフェで、
マンジロウは突然言った。
「結婚しましょう」
まだ付き合ってもないのに、である。
おいらは思ったね。
似ている…。この親子は似ている。
おいらは言った。
「いいですね」
マンジロウは思ったらしい。
やっぱりこの子は変わってる…。
今度奈良にいきましょう、って言われたみたいな返事をするなんて。
場所も良かった。
明るくて、緑がたくさんあって、紅茶がおいしかった。
なんだかすごく良い提案のように、思えたのだ。
マンジロウ父がいなかったら、
多分、おいらたちは結婚なんてしなかった。
それどころか、お付き合いさえしなかっただろう。
おいらもマンジロウ父にそそのかされたクチだし、
マンジロウなんて、ほとんど脅迫に近かった。
「お前が結婚しなかったら家は、墓はどうなるんだ」
と呪文のように言われていたらしい。
お互いに「もういいや、このへんで」という
妥協の結婚だったわけだけど、
それもまあ、悪いもんじゃないな。って思う。
もちろん不満はいっぱいある。
だからこのブログ始めたんだしね。
でもね、マンジロウと出逢ってから、
おいらの精神状態はすごく安定してる。
恋愛をしてる時のジェットコースターみたいな感覚は懐かしいけど
お互い助け合って生きていこう、というパートナーシップは
おいらにはとても必要なものだったのだと思う。
それよりもなによりも、
なれそめ編が出発までに終わってよかった…。
トンズラしちゃおうかと思ったよ。
それでは日本へ帰ります。
まだ荷造りしてません。
がんばります。
次の更新はいつになるかな?
1月4日以降か、あるいは帰国後の1月中旬あたりか。
コメントは、承認制を解除する方法がわからなかったので、
おいらが開けるまで公開されませんが
よかったらなんか書いてってください。
また遊びにきてね~~。
日本から帰ったら、みんなに報告することがあるので、お楽しみに。「なれそめ」書いておきながら「やっぱ離婚する」って流れじゃないので、ご安心を。
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